オフィスの自分の席で、昼食を食べたり間食したりする人は多いのでは。しかし、その行為が重大な健康上のリスクをもたらす可能性があると知ったら、あなたはどうするだろうか。
その理由は、運動不足になるからでも、つい食べ過ぎになるからでもなく、「衛生上の問題があるから」なのだという。
デスクの「キーボードの中」に要注意
米デイリーニュースによると、オフィスのパソコンのキーボードの中には、モノを食べたときに出たパンくずやクッキーのかけらが入っていて、それがネズミや害虫のエサになっている場合があるそうだ。
英国王立科学協会の研究員がキーボードの衛生状態を調べたところ、食中毒を引き起こす大腸菌などが検出された。
記事では、職場で食事をした後にデスクを拭き、キーボードの中に食べかすが入っていないか、スプレー式クリーナーで掃除する女性が紹介されている。
害虫駆除サービスを提供するダスキンに取材したところ、害虫が増えやすいオフィスには、いくつかの条件があるそうだ。
「代表的な例として、飲食店近くのオフィスは比較的リスクが高いです。下の階や隣のビルに飲食店があると、壁や天井、配管を伝って入り込みやすくなります」
キーボードの中のゴミだけでは、必ずしも神経質になる必要はなさそうだ。ただ、人や荷物にくっついて入り込んでしまうこともあり、オフィスが「住みよい環境」であると、そのまま居ついてしまうこともあるという。
「人が快適に過ごせる温度や湿度の部屋は、害虫にとっても住みやすいです。エサとなる食べ物を置いたり、隠れる場所があったりするのも要注意です」
長い間、置きっぱなしになっているダンボールにも、気をつけた方がいいという。これから温かくなる季節に、あらためて職場の点検をしてみてはどうだろう。