ロート製薬、震災孤児を支援する部署を新設 役員報酬から運営費

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   ロート製薬は、東北関東大震災によって両親を亡くした震災孤児を支援するため「震災復興支援室」を新設した。社内公募で選んだ社員を支援室に配置し、常勤・非常勤の取締役11人が2012年度の月例報酬の10%を自主返上して、当面の運営費の一部にあてる。

   同社は震災直後に1億円を「あしなが育英会」などに寄付、自社の商品の無償提供も行っている。従業員が独自に行った災害募金も、2011年3月25日までに1100万円を超えた。

CSR方針「次世代支援」の一環

   「震災復興支援室」設置のねらいについて、同社ではCSR活動の方針である「次世代支援」を実現するため、震災孤児の生活と勉学を長期的に支援するとしている。このニュースに対しては、ネット上に多くの賛辞が書き込まれている。

「すげぇ。まだ日本にもこんな経営者がいたんだ」
「俺は目薬はいつもロートを使っているので誇らしい」
「コマーシャルより、ここで寄付とか色々する方が全然効果があると思う」

   中には「ただのイメージアップ策」「黙って寄付すればいい」といった揶揄も見られるが、復旧・復興の長期化が予想される中で、一時的な寄付だけでなく組織をあげて継続的な支援を行う姿勢を打ち出したことは評価に値するだろう。

   同社のウェブサイトには、以前よりCSR活動の取り組みが紹介されている。社員向けに「仕事と育児の両立」「社員の卒煙と全社禁煙」「最長1年間のボランティア休業」などを支援している。

   社外向けには、次世代支援のほか、「福利厚生おすそ分け」として、東京支社の社員食堂や、マッサージルームなどを社員以外にも利用できるようにしている。

   ネット掲示板の「みんなの就職活動日記」には、

「東北の者ですが、わざわざ自宅に電話をくださって、私だけでなく家族の安否を気遣ってくださいました。とても温かい会社さんだなぁと感じました」

という書き込みもあった。

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