米CNNのウェブサイトに「Why the office is the worst place to work (なぜオフィスは働くには最悪の場所なのか)」という記事があり、1万7000人以上の人がフェイスブックの「おすすめ」ボタンを押しています。
オフィスには会議や電話、上司など、仕事の集中を妨げる要素がたくさんあります。自宅や図書館、喫茶店などオフィス以外の場所や、通勤中の交通手段、あるいは早朝、深夜、週末など他人に邪魔されない時間の方が、仕事がはかどるというわけです。
イチローのように「導入儀礼」を決めておく
記事では、「カジュアルフライデーの代わりに『無言の木曜日(no-talk Thursdays)』を導入してはどうか」「次の会議は中止するか、ボイコットしてしまおう」と大胆な提案をしていますが、だれもが実現できるわけではありません。
Q&AサイトのOKWaveには、この春に新社会人となる男性から「オフィスで集中できる気がしません」という相談が寄せられています。wlehdさんは物音がすると集中ができず、耳栓をしなければ電車で読書もできません。
4月から何人もの先輩たちとともに、電話やパソコンの音が飛び交うオフィスで働くことになっていますが、集中して仕事ができる気がしないといいます。いまは訓練のため、ラジオを聴きながら読書をしているそうですが・・・。
まったく集中できないというわけではないが、周囲の雑音に悩まされているという人は少なくないでしょう。回答者からは、なかなか説得力のある指摘がありました。
「雑音が無視できる状態が『集中する』ということでしょう。集中が削がれているのではなく、集中ができていないのです」(mamitakunさん)
本でもメールでも、対象に集中することをまずは優先する。その後でラジオのボリュームを徐々に上げたりして、音を加えていってはどうかという助言です。
しかし、雑音の中で「最初の集中」をどうやって作り上げていくのか。saltmaxさんによると、外科医など決してミスが許されない仕事をする人は、独自の「導入儀礼」を持っているのだとか。
「道具を使わず、体を使った動作を順番どおり行って集中力を高めます」
そういえば、あのイチローもバッターボックスに入ると、右腕でバットを前に立ててユニフォームの袖を引っ張る動作をします。松井秀喜も、きまって両肩を上下させています。そんな自分なりの動作が見つけられれば、オフィスもそれなりに快適な仕事場になるでしょうか。