2011年の年明け早々、吉本興業が各都道府県担当の契約社員を採用すると発表した。対象は大学か大学院を今春卒業する新卒者と、3年以内の既卒者。1月7日のエントリー開始以来、すでに就職希望者からの多数の申し込みが来ているという。
本部の担当スタッフの指示に従って活動
募集する職種は「エリア社員」。47都道府県の各地で勤務する「勤務地限定社員」で、計47人採用する予定だ。通常の正社員の場合、勤務地は会社の配属に従う必要があるが、エリア社員に転勤命令が出ることはない。
雇用契約は1年単位で更新される可能性があるが、正社員へ登用される道もある。給与は月額20万5000円から25万円の間で、都道府県の物価や年齢・経験等を踏まえて決められる。
求められる人材像に挙げられているのは、「明るく、素直でまじめな前向きな人」「地元への深い愛情を持っている人」「パソコン操作が好きな人」の3点。入社後、1カ月の研修を行う予定で、特別な知識や経験は必要ないという。
とはいえ、仕事の中身は「営業」「企画」「制作」「タレントのマネジメント」「プロモーション」「コンテンツの配信業務」など多岐にわたる。社会人経験のない若者に「吉本興業グループの各都道府県担当者」が務まるのだろうか。
同社によると、2012年の創業100周年に向けて「エリアプロジェクト」という部署を新設し、地域の活性化に寄与するイベントの開催などを推進中だという。このプロジェクトに所属する本部のエリア担当スタッフが、新卒社員に同行したり指示を与えたりしながら仕事をしていく予定だ。
「細かい仕事の中身は決まっていませんが、まずは地元が好きだ、地元を盛り上げたいという人を期待しています。その情熱さえあれば、仕事も積極的にやってもらえるのではないかと思っています」
エントリーは11年1月31日までに、大手求人情報サイトの「リクナビ」で済ませる必要がある。その後、書類選考の後に、1次面接、筆記試験、2次面接を経て、3月初旬に内定を出す。