有名ゲームクリエイターの「社会人生活」に関するインタビューがネットで話題になっている。専門学校卒業後、いちどは公務員として就職するも、趣味のゲーム制作が捨てきれず、同人作品「ひぐらしのなく頃に」の大ヒットをきっかけに独立した「竜騎士07」さん。
一見自由気ままに見えるクリエイター生活を支えているのは、公務員時代の社会人経験という。困難な課題を投げ出さずにクリアし、職場の人間関係に揉まれながら人間力を高めていく。そのような経験は「社会に出て組織で働かないとできない」という。
ネットユーザー「机磨きがどう利益を生み出すのか」
掲載されたのは、学生のための社会人準備応援サイト「マイコミ・フレッシャーズ」。この発言に、ネットユーザーたちがかみついた。
「組織で働いた経験がなければ、人間力がつかないなんておかしい」
「公務員の常識は、社会の非常識だ」
また、上司から8時半に出社しなさいと言われたとき、素直にその時間に出社するようでは「社会人として失格」と答えている部分にも、反発が集中している。
新人は30分前に出社して、机を拭いたりお茶の用意をしたりすることを「社会人として当たり前の配慮」とすべき。そんなクリエイターの発言には、
「机磨きや上司のお茶汲みが、どう会社の利益を生み出してくれるんですか?」
「ちゃんとその分の給料出してくれるの?」
「そんなこと常識にしてるから、日本の労働者はダメなんだと思うが」
と多くの批判がネットに上がっている。
大きな成果を上げているクリエイターが、自らの経験に基づいて発言していることを考えれば、一見して納得できない発言でも、それなりの真意を見出す努力をする価値がありそうだが、そのようなコメントは見られなかった。
「組織で働く」とは、他人と共有した目標を達成するために、自らが担う役割を果たすこと。そのためには、上司から指示されたことだけでなく、全体のために必要なことや自分ができることを、自分で考えて率先してすべきということが、竜騎士07さんの言わんとするところではないだろうか。