仕事において「絶対に失敗はしたくない」「意地でも弱みは見せない」と思っていませんか。確かに失敗は上司からの評価を下げ、給与やボーナスに悪影響を与えるおそれもあります。
特に職場の気になる異性の前では「成功」や「賞賛」しか許されない――。しかし、周囲はあなたの失敗をあまり重大視しないどころか、かえって好感を持つという見方もあるのです。
完璧な人間より親しみを感じてもらえる
ある「恋愛心理学」のサイトには、恋愛における「失敗の効果」について、興味深い実験結果が紹介されています。成績優秀な生徒にクイズを回答してもらったときの2つの音声を聞かせたところ、AよりもBの方に好意を持った人が多かったそうです。
その違いとは、Bの音声の最後に成績優秀な生徒がコーヒーをこぼしてしまい、
「いや~、まいったなあ。買ったばかりのスーツなのに・・・」
と弱っている声が入っていたのでした。
実験の信憑性はともかく、他人の失敗は「人間味」として捉えられ、完璧な人間よりも親しみを感じさせるということは、何となく分かる気がします。
全国で人気を博しているあるセミナー講師は、「話の中に自分の失敗談や挫折のエピソードを入れると、共感してくれる人が増える」と断言しています。
もし仕事で失敗してしまったら、隠し切れずにバレてしまうよりも、自分から申し出るくらいの方が、リカバーもしやすいし、かえって「潔い」と評価が高まるかもしれません。
ただし、効果があるのは「微笑ましい失敗」の範囲内でのこと。深刻な失敗をしてしまった場合には、微笑ましいでは済まされません。
また、もともと優秀な人が意外な失敗をするから微笑ましいのであり、優秀でない人が失敗しても「また~?」と呆れられてしまうので要注意です。