家族同然に可愛がっているペットの様態がおかしい。会社を休んで病院に連れて行きたいが、上司に申し出たら叱られるのではないか――。アマゾンジャパンには、そんな不安を抱かなくても済む「ペット休暇」があるらしい。
死亡時に「弔電」送る会社も
ネットストア大手のアマゾンジャパンは2010年9月30日、サイト内に新たに「ペット用品」ストアを開設した。これにあわせて、社員が飼育するペットの予防注射や急な病気、看護などのために会社を休めるよう、社内制度を改めるという。
同社では通常の有給休暇に上乗せして、自身や家族の病気や看護などのために取得できる「パーソナル休暇」を年5日付与しているが、これを家族の一員であるペットにも適用できるよう範囲を拡大する。
休暇取得にはペット名や理由などを申請し、会社の許可を得ることが必要。対象となるペットの範囲は決まっていない。
これに先立って実施した社内アンケートによると、回答者の約3割が何らかのペットを飼育しており、パーソナル休暇の対象として欲しいという要望が上がっていた。
同社では社員のワークライフバランスに配慮しつつ、よりペットに親しんでもらうことで、「ペット用品」ストアをはじめとするサービスの向上につなげたい考えだ。
ペットに関する休暇としては、ドッグフード・キャットフード販売の米系企業、日本ヒルズ・コルゲートの「扶養ペット慶弔規定」が有名。飼い犬や飼い猫の出産時、飼育開始時には祝い金1万円とペットフードを贈り、死亡時には弔慰金1万円に加え1日の忌引休暇が認められ、社長から弔電が送られる。