インテリジェンスが運営する転職支援サービスの「デューダ」が、求人5000社についての保有データを集計したところ、年間120日以上の休日が設けられている会社は76.2%に上ることが分かった。
年間120日以上休める会社が占める割合は、業種別では「金融」が95.5%で最多。次いで「IT」(95.4%)、「メディア」(82.1%)、「メーカー」(75.9%)となった。
会社の暦と実態が異なるIT業界
年間120日は、土日(104日)に国民の祝日(15日)を加えた程度ではあるが、金融業界やIT業界では、ほぼすべての会社でクリアされていることになる。この結果について、ネット上には金融業界の休みの多さをうらやむ声が上がった。
「証券業界の姉ちゃん、ようやく9連休が終わったよ」
「損保だけど週休2日のほかに年2回、5連休取らされる」
「ヒトのカネを右から左に流しているだけなのに・・・」
しかし、長期休暇を強制的に取得させられるのは、「不正をした形跡がないか、本人の休暇中に内部調査を行う」という意味もあるらしい。また、専門知識の勉強が必要なので、休日の自由時間は少ないと指摘する人もいた。
「うちのダンナは休みでも、朝から英語の金融雑誌とか読んで宿題やってる」
「40過ぎても昇進には資格取得が前提になってるんだよね」
IT業界の「休みの多さ」に疑念の声を上げる人も。会社の暦と、現場の実態にはギャップがあるということか。納期間近には、平日の終電帰宅は当たり前。土日出勤を余儀なくされ、会社に泊り込む人もいるようだ。
労働日数が突出して多い「小売・外食」
120日以上の休みがあるメーカーは、4社に3社。これには「職種によって違いがある」という声があった。工場の生産ラインが止まっているときは、製造担当は休めるが、点検改修を行う技術担当は休日出勤しなければならない。
また、年中無休で全国を飛び回る営業マンに対して、
「バタバタ忙しそうにしてるけど、出張は移動時間が長いし、実は意外と楽な仕事だろ」
と意地悪を言う人もいた。
一方、年間120日以上休める会社の割合が低いのは、「小売・外食」の24.2%。「病院・薬局」の39.3%、「建築・土木」の53.3%が続く。小売・外食は、年間99日以下の割合が12.2%と、他業種に比べてダントツに高い。
小売や外食の休みの少なさは、土日や祝日が稼ぎ時であったり、零細規模の会社が多いことが主な原因だが、それに加えて「顧客の行き過ぎたわがままがよくない」と指摘する人もいた。
「客が便利さを追求しすぎるから、それに応えて働かされる人が苦労する。盆暮れ正月とか休日とか深夜とか、みんなで店を閉めちゃえば休めるのに。変なわがまま言ってお互いの首を絞め合っているとしか思えない」