都内に勤務する30代女性のMさん。最近、職場に飛び交うメールで気になることがある。
ここ数年で入社してきた若手女性社員たちのビジネスメールが、いかにも「ケータイ世代」の使い方だというのだ。
大した用件もないが並ぶと壮観
彼女たちは、とにかくメールを送る数が多い。ちょっとした連絡でも、短い文面で遠慮なく送ってくる。
写し(CC)の数も多く、一気に十数人に送られることも。あまり関係ない人にも、とりあえず送っているらしい。返信は瞬時に返ってくる。
「文体も軽い。他部署の先輩に『ありがとうございます♪』とか『了解しました☆』とか、ハラハラする。自分の入社当時を考えると、とても信じられない。でもおじさんたちはニヤニヤして、別にいいじゃないかなんて言っている」
メールの件名にも、彼女たちの「工夫」が凝らされている。
件名の冒頭に、わざわざ【重要】や【至急】【要確認】と書いてあるので、急いで開けて読んでみると、実は大した内容でもなかったということもしばしば。
そのうち、【重要】の上に星(☆)やひし形(◆)、二重丸(◎)などが競って付いてくるようになった。
「いまは記号の上に、さらに空白をひとつ入れたり、ふたつ入れたりして目立とうとするんですよ。そんなメールがズラーッと並ぶと、確かに壮観。ホント、よく考えるよなと感心します」
飾りは派手だが、肝心の件名は『○○の件』と抽象的で分かりにくいまま。メールボックスは、そんな用もないメールで毎日賑わっているという。
「ケータイの流儀を持ち込んでいるのか、なんかおかしな本の影響を受けているのか。こういうコミュニケーションが、これから仕事の場でも当たり前になっていくんでしょうかね。私は確実にストレス感じますけど」