こんにちは。カピィのフジモト&オオハシです。
今回もフリーランス女性からの質問にお答えします!
Q:会社勤めのグラフィックデザイナーです。独立する予定なのですが、社長は辞める社員に対していい感情を持っておらず、過去に辞めた社員は、ほとんどがケンカ別れ。狭い業界なので辞めた後もよい関係を保ちたいと思うのですが、何かコツはありますか?
ネガティブな退職理由はNG。最終日には社内を掃除
A:社長、器がちっちゃいですね! でも小さな会社の社長は、社員に辞められると自分が否定されたような悲しい気持ちになるのかもしれません。さらに、同業で起業するとなると、敵対心を燃やされることも。
お世話になった会社とライバル関係になるとしても、その人の人生はその人のもの。辞めて独立することに負い目を感じる必要はありません。
ただ、去る側の方が気が楽なことを考えれば、残る人へ配慮した方がよいでしょう。そこで、小さな会社を辞めて独立する場合の、円満退社のポイントを考えてみました。
1.退職の意は、できれば3ヶ月前ぐらいに伝える
小さな会社の人材確保は死活問題。最低でも1ヶ月前に伝えましょう。伝えるのが早いほど気まずい期間が長くなりますが、後任が見つかった方が自分も気がラクになります。
2.ネガティブな退職理由を告げない
自分がその会社にいたくない理由ではなく、次のステップで何をしたいのかを話しましょう。わざわざ争いの火種を作らないことが大事です。
3.引継ぎはぬかりなく
残務処理、後任への伝達・教育、あいさつなど、何かあったときのためにも、自分の落ち度は残さないこと。
4.会社の悪口を他所で言いふらさない
会社や他人への不満を言えば、自分の価値も下がります。たとえ悪い話だらけでも「ノーコメント」で十分伝わるものです。
5.退職まで社内ではひっそりと過ごす
「他の社員をそそのかしているのでは」と疑われることがないよう、空気のように過ごすことです。
6.社長や同僚に感謝の気持ちをきちんと伝える
会社と敵対するつもりがないことを示すためにも大事。最後の日には社内をきれいに掃除し、「立つ鳥跡を濁さず」を静かに実践してもよいでしょう。「この人には悪いことは言えないオーラ」を出しておくことです。
あえて利害関係でつながっておくとよい場合も
やはり仕事は「人」がするものなので、辞めて独立することで、他の社員やクライアントが一緒についてくることもあります。もちろんその場合でも、前の会社の従業員を大量に引き抜いたり、営業秘密を持ち出したりするなど不正をしない限り、ケチをつけられるのは筋違い。
ただ、前の会社に一度恨まれると、あらぬ疑いまでかけられ、足を引っ張られることもあります。お伺いを立てて筋を通すなど、慎重に進めたいですね。
社長が人格者なら、このような心配は不要ですが、疑心暗鬼に陥ってしまう社長も中にはいるでしょう。万一、話がこじれてしまったら、その時は毅然とした態度で対応し、速やかに義務を済ませ、無用な契約書にはサインしないようにしましょう。
多少ネガティブなことがあっても、それに引っ張られることなく、前を向いて自分のやるべきことをやっていれば、周囲が味方してくれるものです。
ちなみに、辞めた会社と仕事をしたり、オフィスを間借りしたりするなど、利害関係でつながることで、よい関係を保っている例もよく聞きますよ。
明るい旅立ちを祈っています!