ツイッターは最強の「婚活ツール」となるか?

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   合コンにお見合い、結婚相談所――。ややマンネリ気味の婚活ブームだが、新たな起爆剤となりそうなのが、ミニブログサービスの「ツイッター」だ。追い風となっているのが、フジテレビ系の“ツイッター・ドラマ”である。

つぶやきで生活も嘘もお見通し

   2010年4月15日に始まったフジテレビ系の連続ドラマ「素直になれなくて」。物語はツイッターを通じて知り合った5人の男女が、渋谷でオフ会を開くところから始まる。高校の非常勤講師・ハル(上野樹里)が駆け出しカメラマンのナカジ(瑛太)に惹かれたきっかけは、ツイッター上のつぶやきの内容と、彼が掲載した写真だ。

   ツイッターは、ネット上で見知らぬ人とメッセージが交換できるだけでなく、蓄積されたつぶやきによって、その人の考え方や好みが分かるという特徴がある。直接会って話すよりも、多くの情報を一度に入手できる場合もあるかもしれない。

   ツイッターで知り合った人と、恋愛関係になった人もいる。はてなの匿名ブログには10年1月14日、ツイッターで知り合った男性と交際を始めた、という書き込みがあった。

   彼女は09年9月にツイッターを始め、10月に男性のつぶやきにリプライ(返信)を投稿。2日後にはダイレクトメッセージ(ツイッター上のメール機能)でのやり取りが始まった。その後、2人だけのチャット(ネット上での文字による会話)に移行し、12月30日に初めて直接会うことに。

   そして翌年1月2日には、お互いの気持ちを伝えて付き合うことになったという。出会ってから3日。初めて会うまで顔すら知らなかったというが、それまでにネットを介して膨大な文字数の情報がやりとりされたことだろう。

   別の匿名ブログには、ツイッターで恋人ができた人の、こんな書き込みがある。

「Twitterが恋愛に関わるコミュニケーションツールとして優れていることは間違いないと思う。・・・良い意味でも悪い意味でも、相手がどのような生活を送り、どのような発言をし、どのような嘘をついているか透けるからだ」

お近づきの手順は「フォロー、リプライ、ダイレクト」

   ブーム以前からの利用者の中には、結婚に至った人もいる。10年4月12日には、ツイッター上に婚姻届の写真とともに「【速報】つい婚なう。」というつぶやきが投稿された。フォロワーからは「おめでとう!」「立ち会いました」という祝福のリプライが殺到し、見知らぬ人たちにもリツイートされて広がった。

   「アエラ」(10年3月15日号)のルポ「わたしたちつい婚なう!」には、東京在住のゲーム開発者の男性(34歳)と、長野在住の女性(32歳)が出会い、結婚に至るまでの様子が書かれている。彼女の上司は「相手は実在しているのか?」と尋ねたそうだ。

   公衆の面前(?)で“ツイッター・ナンパ”をした例も。朝日新聞東京本社の報道局・編成局公式アカウントのキャラクター・コブク朗が、東京ディズニーランドの入園者数のニュースをツイッターで流したところ、フォローしていた産経新聞の道丸摩耶記者が、

「ディズニーシー行ったことないんです。コブク郎さん、今度デートしませんか?」

とリプライした。朝日も「いいですね」と応じ、見事ナンパ成功。その後、同じ産経新聞の猪谷千香記者も参入し、毎日新聞公式アカウントのコッコちゃんを交えて「ダブルデートはいかが?」と呼びかけた。結局、その後どうなったのだろうか。

   30代の男性会社員は「公開ナンパはダメでしょう。フォロワーに嫌われますよ」という。彼はツイッターで知り合った女性とランチを食べた経験があるというが、そのときのお近づきの方法は次のようなステップだったという。

1.興味のあるキーワードで、ツイッター上のつぶやきを検索
2.検索でヒットした人の過去のつぶやきをチェック
3.気が合いそうと思った人をフォロー(登録)
4.相手のつぶやきに「僕もそう思う」「同意です」など肯定するメッセージを添えてリツイート(再投稿)
5.相手から反応があったので、ダイレクトメッセージで「その件でお話し聞きたいです」「ランチしませんか」などのメッセージを送信

   いまのところは、マーケティング関係の仕事上の人脈を広げるのが目的。知り合った女性と「つい友」(ツイッター上の友だち)以上の進展はないらしいが、いつか「つい婚なう」とつぶやく日が来るかもしれない。

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