ベテラン社員に聞いた「ビジネス文書作成のコツ」

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   NTTレゾナントが運営するgooランキングは2010年4月6日、「正しいかどうか自信がないビジネスマナーランキング」を発表した。回答者は全国の「gooリサーチ」登録モニター男女1123人。1位は「ビジネス文書の書き方」だった。文書作成は仕事の基本のひとつだが、どこに気をつけたらよいのか。

男性なのに「かしこ」は笑われる

文書の体裁も大事だが事前の根回しも大事
文書の体裁も大事だが事前の根回しも大事
「入社当時はパソコンがひとり1台じゃなくて、文書は手書きかワープロ専用機で作っていましたね。それより前は、手書き文書をタイプライターで清書するタイピストが社内にいたと聞きました」

   30代の女性会社員Aさんは、多数のビジネス文書を作成してきた経験をこう振り返る。文書作成のコツを聞いたところ、「いつ、どこで」など5W1Hの要素を漏らさないようにしながら、基本的なパターンを真似て作ればよいという。

「お知らせ、お願い、お礼、お詫びなど、何を目的とするのか意識して書くことがポイントだと思います。これが複数混じると、分かりにくくなります」

   Aさんは、先輩が作った文書をコピーし、線を引いたりして研究した。いまはパソコンでフォーマットを共有できるし、ネット上にもひな型がたくさんあるので、苦労はだいぶ減ったという。入社当時と比べると、いまは文書作成のスピードが重視され、分かりやすく簡潔に書くことが求められている。

「かつては文書管理のルールを守るために、簡単な社内文書でもプリントアウトして上司がハンコを押し、それをスキャンしてPDFでメールに添付していました。これは本当に非効率(笑)。いまは重要な文書以外はメールにそのまま書いて送りますが、後の参考のために印刷して文書ファイルに保管するものもあります」

   時候のあいさつも簡略化され、形式にもこだわりが少なくなっている。「男性なのに『かしこ』と書いてきたのには笑いましたが、それ以外はあまり気にしない。ただ、宛先によって表現を変えることは必要でしょう。他人にものを頼むとき、目上の人には『依頼』でなく『お願い』を使うべきというマナーは見落とされがちかも」

   また、ビジネス文書作成のコツは、文書以外のところにもあるという。

「定型業務を除けば、文書1本で済む仕事は少ないです。お願いにしても、お礼やお詫びにしても、あらかじめキーマンとなる人に電話やメールで相談したり、文書を送った後でフォローしたりすることが大切です」

   結局、仕事は人間関係で動くところが多いことを忘れてはならない。

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