2010年3月29日に内閣府が発表した「食育の現状と意識に関する調査」によれば、朝食を「ほとんど食べない」と答えた人は20代男性で24.8%となり、4人に1人は「朝食抜き」の生活を送っているという。回答者は全国の成人男女2936人。
「下手したら昼飯すらありつけない」
朝食の必要性は小・中学校のころから口すっぱく言われており、「毎日朝食をとる子どもほどペーパーテストの得点が高い傾向」という調査結果もある(平成19年度食育白書)。朝食を取るのは常識と思ったが、このニュースを見たネットユーザーからは一斉に反発の声が上がった。2ちゃんねるには、
「サービス残業の毎日で、出来る限りエネルギーを回復させるために睡眠時間を限界まで取っている訳だが」
「下手したら昼飯すらありつけない。とりあえず寝かせろ」
「公務員以外は朝飯食う余裕が無いんだよ」
など、朝食が食べられないのは長時間労働のせい、というコメントが相次いだ。60歳以上では90%が「ほとんど毎日食べる」と答えたのを踏まえ、「いいよね団塊世代は食べれる時間もあって、会社を牛耳って若者をこき使ってさ」と揶揄する声もあった。
残業がなくなれば全員が朝食を食べるかどうかは分からないが、20代社会人が置かれている過酷な労働環境が影響していることも否めない。
また、「ちょっと飢えてるくらいが長生きするらしい」など、そもそも本当に朝食は必要なのか、全員が食べなければならないのか、人それぞれでよいのではないかという意見も少なくない。子どものペーパーテストの得点も、家庭環境全般が影響するのであって、朝食には直接的な因果関係がないという見方もある。
一方で、朝食を食べなければやっていけないというコメントもあった。
「ホワイトカラー様がうらやましいよ。営業職は朝メシ食わないとガチで痩せこける」
「頭使うのも腹が減るぞ」
朝食を抜いた女性の口臭が…
編集部で取材した30代のコンサルタントは、朝食の量を一番多くしているという。
「時間さえ許せば、朝から洋食のフルコースを食べたいくらい。スタッフと打ち合わせしながら、時間をかけてホテルのバイキングで食事することもあります。その代わり、昼はほとんど食べず、夜も軽く飲むくらいで済ませます」
ネットには、周囲から見た悪影響を「朝っぱらからシケた面してる奴って、たいてい朝食を食ってないんだよな」と指摘するコメントもあった。あるブログには、ダイエットで朝食を抜く女性同僚の口臭がきつかったという書き込みも見られる。朝食を食べない人は、自分でチェックしたほうがよさそうだ。
では、時間がない人は、どうしたらよいのだろうか。「カロリーメイト」「ウイダーインゼリー」や「コーンフレークにバナナ」「牛乳1杯」だけでも口に入れた方がよいとアドバイスする人や、眠いのを我慢してでも起きる効能を紹介する人もいた。
「早出と勘違いして会社に1時間以上早く着いた時に、ファミレスで一人優雅に朝飯食べたわ。本当は遅くまで残業してたから、朝飯食う時間とる位なら寝てたい感じだったけど、あの時間は充実していたと思う」
ある人は、男性既婚者では「ほとんど食べない」と答えた人が7.1%と低いのを踏まえてか、規則正しく食事をする最終手段を、こう考えている。
「やっぱ結婚しなきゃ無理だろ。先立つものもないけどな」