ソフトバンク・ヒューマンキャピタルは2010年3月25日、運営する転職サイト「イーキャリア」を通じて実施した「新社会人の意識調査」の結果を発表した。回答者は、この春就職する21歳~25歳の男女、計400人。
嫌な上司に遭遇したら「心の中で拝め」
それによると、入社にあたって最も不安なことは「先輩・上司とのコミュニケーション」で50.0%(単一回答)でダントツの1位。男女別では女性(53.8%)の方がより不安を感じている。
また、仕事に求めていること(複数回答)は、男性では「やりがい」、女性では「働きやすい環境」がトップだった。女性は、余計なストレスなく働ける環境がモチベーションの向上につながるようだ。
一昔前とはだいぶ変わったとはいえ、やはり会社は男性社会のところが多い。昭和入社のベテラン会社員と入社したての若い女性では、感覚もだいぶ違うだろう。掲示板のミクルには、会社の上司や先輩に泣かされた体験が書き込まれている。
入社2年目の女性が、上司に職場の相談を持ちかけた。年配の同僚の仕事がいいかげんで、文句ばかり言い、弱いものイジメばかりするためだ。すると上司は話を中断し、「飲みに行くぞ」と言って人を集めた。
何かアドバイスをもらえるのかと待っていると、上司は酔っ払いながら先輩社員とともに、
「お前には我慢が足りない!」
「コミュニケーションがとれてない!」
「お前が彼をハブ(仲間外れ)にしてる!」
「調子に乗るな!」
と攻撃してきたのだそう。女性は、一方的に罵倒されるのが悔しくなり、同期や後輩もいる場で号泣してしまったという。
新人を不安にさせるエピソードだが、こういう事態への対処法としては、相手を変えようと思っても難しいもの。正面から戦わず、「はいはい、わかりました」と受け流したり、黙々と仕事をこなして力をつけたりすることで、相手の態度が変わることがある。
その職場で出来うる経験を積んで、タイミングを見て環境のよい会社に転職するのが理想だが、家庭の事情などから許されない人もいる。そんな逃げ場のない人には、ネット上で見かけたこんな言葉が参考になるだろうか。
「お金持ちで人間的にも優れた人が言っていたが、嫌な人に遭遇したら『勉強させてもらいました。もう十分です、ありがとう』と、心の中で拝むんだと。すると不思議、嫌な奴が後腐れなく去っていく、関わらなくなるらしい」