2月14日はバレンタインデー。起源は古代ローマにさかのぼるとも言われますが、女性から男性にチョコレートを贈るのは日本独特の慣習。この機会に好意や感謝の気持ちを示す人もいますが、ほとんどは「職場内の贈答慣習」と言っていいでしょう。
十数人の部下はすべて女性「チョコが食べきれない!」
Q&Aサイトの「教えて!goo」を見ると、そんな慣習を見直す職場もあるようです。lisalisa2005さんは30代の管理職。職場唯一の男性で、女性ばかり十数人の部下がいます。毎年義理チョコをもらうのですが、とても食べきれないし処分に困っています。
そこで、女性がかけるお金や手間のことも考えて、「義理チョコ禁止」を呼びかけることに決めました。しかし、これをどう知らせるかが大問題。別の管理職が禁止を部下にメールしたところ、「誰もあげるとは言ってないのに!」と非難を浴びてしまったのだそうです。
この相談には、全員のいる前で明るく「バレンタインのチョコはいらないからね~」と直接話すのがいちばん、という女性からの意見がありました。
「こういう伝達にメールを使うとおかしな誤解を産みがちです。普段からいろいろな伝達をメールでしていたとしても、こういう類の話はあえて直接の方が良さそうに思えます。自分の理由は一切なしで」(sora98さん)
ただし、それでも贈ってくれる人に対して「いらないって言ったよね!」と突き返す反応は禁物です。
「せっかく気を使ってくれているのに、それを断るのは大人気ないです。『ありがとう。でも来年からはいらないからネ☆』と優しく言って受け取りましょう」(coco2006さん)
禁止しないと「面倒なことになる」理由
「義理チョコ禁止」を決めている職場は、他にもあるのでしょうか。別のバレンタインデー関係の質問に回答する50代男性の11otosannさんも、職場で「バレンタインデー自粛」を通達したそうです。
「多くの女性社員がいるので、時代の流れで自粛を伝えないと面倒な事になるから…。ですが、個人的には欲しい!」
そんなに欲しいのなら、もらっておけばいいのにと思うのですが。「時代の流れ」とは何でしょうか。「ウチの会社も自粛(実際は禁止)」というpapa42さんは、3つの理由を挙げています。
(1)然るべき年になると甘いものは節制している
(2)お返しも面倒くさい
(3)純粋な気持ちで贈る人がいても、他の女性社員が張り合う形となってしまい、結果として「義理チョコ」が増えてしまう
11otosannさんがいう「面倒な事になる」とは、この3つ目の理由でしょうか。チョコで上司に取り入る女性社員は少ないでしょうが、そういう意図がなくても、互いのプレゼントを見比べて疑心暗鬼になる人もいるかもしれません。
中には「あいつは安いチョコしか寄こさなかった」と考える、本当にケチな上司がいる可能性も。「他人を思いやる優しい気持ちに干渉する必要はない」という意見もありますが、それがもたらす影響を考えると、別の方法を考えた方がよいのかもしれませんね。