新年の目標は、何か立てただろうか。ある調査では、昨年仕事でもっと頑張っておけばよかったことの1位に「社外での人脈作り」が挙がっていた。具体的にどのようなことをすると、いい人脈ができるものなのだろうか。
人脈作りの定番「異業種交流会」は参加者を選ぶ?
NTTレゾナントが運営するgooランキングは2009年12月28日、「今年仕事でもっとがんばっておけばよかったことランキング」を発表した。回答者は全国の「gooリサーチ」登録モニター男女1,166名。
それによると、2009年(昨年)中に仕事でもっとがんばっておけばよかったことの1位は「社外での人脈作り」。次いで「仕事に関連する資格の取得」「自分の属する業界についての勉強」「整理整頓」「PCスキルの取得・向上」と続いた。
「社外での人脈作り」というと、真っ先にイメージされるのが、いわゆる「異業種交流会」。異なる業種の人たちが飲食をしながら名刺の交換をする会である。しかし、かならずしも目覚しい効果が上がるとは限らないようだ。
30代の男性会社員のAさんは、昨年初めて異業種交流会に参加したという。「プロデューサー」名義の名刺を持っていったが、参加者はみんな「青年実業家」。社長やCEOなどの名刺を持っていて気後れしてしまった。また、参加者の「自己主張の強さ」に辟易したという。
「みんな自分の会社がいかに大きな売り上げを上げたか、自分のパーティに何十人集まったか、どんな有名人と知り合いなのか、口々に競い合っているように聞こえたんです。相手の話に耳を傾けて会話しているようには思えませんでした」
「資格学校やセミナーには同じ問題意識を持った人が集まる」
結局、分厚い名刺の束を抱えて配りまくり、自慢話をしている集団に見えて、会の途中で出てきてしまったという。
「僕も自社サービスの売り先を探しに行ったわけですから、他人のことは言えないんですが、自分のことしか考えていない人は、傍からみるとカッコイイものではないですね。勉強になりました」
一方、同じ30代の男性会社員のBさんは、仕事の悩みを相談できる他業種の知人ができたという。
「経理の仕事をもう少し深めたくて、会社外で資格をとることに。専門学校に行ったら思いのほか勉強がキツくて、このままでは置いていかれると思い、教室でよく見かける人に声をかけました。そうしたら、その人も働きながら通っていることが分かって意気投合しました」
いまでは、他の生徒と分からないところを教えあったり、使っているテキストの情報交換をしたり。お互いの仕事上の問題についても相談しているという。
「自腹で有料セミナーにも出ていますが、同じ目的や問題意識を持った人が集まるから、知り合いができると役立つ情報が交換できる。自分がやっている仕事のレベルもつかめる。働きながらそういう人脈が得られるのは貴重です」
先行き不透明な今年は、「スキルアップ」と「人脈作り」が一石二鳥で手に入る資格学校やセミナーが、いっそう注目されるかもしれない。