IMJモバイルは2009年12月3日、「企業のモバイルサイトへの取組み実態調査」の結果を発表した。回答者は、売上高50億円以上の企業に勤務する正社員500人。それによると、今期のモバイルサイトの制作・運営予算は「1億円以上」という回答が22.8%に上った。
モバイル戦略の実行課題は「予算の確保」「戦略そのもの」
現在広告部門で最も予算配分の多いメディアは「テレビ」が最も多く、次いで「PCサイト」「新聞」となった。今後予算比率が増えるメディア(複数回答)は「PCサイト」「モバイル」が上位となり、減るメディアは「新聞」「雑誌」「屋外広告」などとなった。
また、今期のモバイルサイトの制作・運営予算は、売上5000億以上の会社(80件)では「1億円以上」が50.0%。一方、売上500億円未満の会社(88件)では「1千万円未満」が73.8%となり、売上によって予算が二極化している傾向が現れている。
モバイルの活用目的(複数回答)は「商品・サービス情報の発信」が1位で74.8%。2位以下は「企業情報の発信」「商品・サービスのブランディング」「キャンペーン」が続いた。モバイル戦略の実行課題(複数回答)は、「予算の確保」(38%)が最も多く、次いで「戦略そのもの」「優秀な人材」「実行できる体制」となった。
売上約500億円のある会社の販売促進担当者は、ネット販促について次のように語る。
「既存の販促チャネルの効果を、経営陣から厳しく見られている。景気回復の見込みが低い中で、今後はPCやモバイルを使い、全体予算を減らしながら効果を上げるという難しい課題を求められる。担当者に裁量を与えたりコミュニケーションに長けた業者と連携したりして、単なる情報発信ではなくネットユーザーとの距離を縮める方策を検討していくことになるだろう」