会社の出張が、経費節減で取りやめになったり、日帰りに短縮されたり、テレビ会議システムに置き換えられたりしていると聞く。この流れを受けて、ホテル業界では競争が激化しているというが、その分サービスが向上し、利用者の満足度も上がっている面もあるようだ。
「リッチモンドホテル」が2つの調査でトップに
オリコンDDは2009年12月1日、「2010年度オリコン顧客満足度(CS)ランキング」の「ビジネスホテル部門」を発表した。調査はインターネットを通じて行われ、過去3年以内にビジネスを目的としてホテルに宿泊したことのある20歳以上の男女3098人が回答した。
それによると、全国30箇所でビジネスホテルを展開している「リッチモンドホテル」が総合1位を獲得。2位以下は「ダイワロイネットホテル」「コンフォートホテル」「ドーミーイン」「スーパーホテルチェーン」が続いた。
男女別でも「リッチモンドホテル」がともに1位。2位以下は男性では「ダイワロイネットホテル」「コンフォートホテル」、女性では「スーパーホテルチェーン」「ホテル法華クラブ」が続いた。
「リッチモンドホテル」は、J.D.パワー アジア・パシフィックが実施した「2009年日本ホテル宿泊客満足度調査」でも、「1泊9,000円~15,000円未満部門」において4年連続で1位を獲得している。また、オリコン総合3位の「コンフォートホテル」と5位の「スーパーホテルチェーン」は、ともにJ.D.パワーの「1泊9,000円未満部門」の1位にランクされている。
J.D.パワーによると、2009年は景気後退による出張費の削減や国内宿泊旅行の減少などが影響し、ホテルの顧客獲得競争が熾烈化したという。1泊1室あたりの宿泊料金も、昨年比で1割程度下落。その一方で、「宿泊予約時の対応」や「客室の清掃」「スタッフ対応」などのサービス力が高まったこともあり、すべての部門において顧客満足度が昨年よりも高まっているということだ。