ある調査結果を基に「会社・職場の忘年会」に払ってもよい金額の平均を計算したところ、4367円という結果となった。不況の影響で「一次会で帰る」「割り勘」という傾向が強まっており、「二次会は上司のおごりで!」ということは期待できなさそうだ。
子育て世代の家計「29%が赤字」ならしかたないか
マーケティングリサーチ会社のインテージは2009年11月25日、ビジネスパーソン意識調査『外飲み事情"忘年会"』の結果を発表した。回答者は「キューモニター」の20~59歳男女800名。
それによると、今年の忘年会の会費で支払ってもいい金額は、「会社・職場の忘年会」では3000円台と答えた人がもっとも多く32.1%。次いで5000円台が28.6%、4000円台が15.2%となった。これを基に平均金額を算出すると、4367円となった。宴会の幹事にとって参考となる数字ではないか。
回答金額では「3000円台」と「5000円台」が突出しているが、これは調査対象が20歳から59歳と幅が広いため、若年層では3000円台が精一杯、中年層では5000円程度は出してもいい、という二層化が生じているのかもしれない。
ならば、先輩や上司に多めに出してもらいたいところだが、現実は厳しそうだ。今年6月に実施した同じ調査と比較したところ、「家飲みが増えた」「短時間で帰る」「一次会で帰る」「割り勘」などの全ての項目で割合が上がっている。最も上がったのは「部下や後輩がいても割り勘にすることが多くなった」で、19.5%から26.5%へ7ポイント増えている。
それもそのはず、連合総研が09年11月26日発表した「勤労者短観」によれば、家計支出を切り詰めている人は89%、子どものいる世帯では月々の家計収支が「赤字」の割合が29%に上っている。景気のいい時期に上司におごってもらった分を部下に還元すべき人もいるはずだが、悲しいかな「無い袖は振れない」ということか。