学生時代に描いた夢と現実 「もっとイキイキ輝いていると思っていた」

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   90年代以降の「失われた10年」は、「失われた20年」として継続中のようだ。かつて描いた夢と、直面する現実とのギャップの大きさに、強いストレスを感じている人も多いだろう。ある調査によると、いま30~40代を迎えている人が、学生時代に思い描いた将来像と異なっていると感じる点は「仕事」「収入」「結婚相手」がトップ3となった。

「CAに憧れていた」「誰でもできる仕事しかしていない」

「仕事」に不満を持っている人が8割以上
「仕事」に不満を持っている人が8割以上

   オリコンは2009年10月22日、「学生時代に思い描いた将来像と今の自分」に関する意識調査を実施した。回答者は、全国の30代・40代の男女各100人、合計400人。それによると、今の自分は学生時代に思い描いていた将来像に「なっていない」と答えた人は51.2%と半数を超えた。一方、「なっている」と答えた人は12.3%にとどまった。

   「将来像」と異なっている点は、1位が「仕事」で81.5%(複数回答)。「希望の職種に就けていない」「好きな仕事ができていない」という声が圧倒的に多い中、「正社員になりたい」「職がない」という厳しい現実を反映した声も。女性では、

・学生の頃はキャビンアテンダントに憧れていた
・もっとイキイキ輝いていると思っていた
・誰でもできる仕事しかしていない

といった、仕事の華やかさに対する不満が見られた。学生時代にバブルの空気を吸った人には、「失われた20年」とのギャップが大きかったのかもしれない。

大人になれずに「いつまでも一発逆転を考えている」

   将来像との違いの2位は「収入」(50.7%)、3位が「結婚相手」(37.1%)。結婚については、

・イケメンが好きなのに・・・違う
・いろんな人とお付き合いをしてパートナーを選べばよかった
・笑いとしゃべりのたえない家庭のはずが、倦怠期の老夫婦のよう・・・

といった声が既婚者から聞かれる一方で、独身者からは「もう結婚している予定だったが」「結婚相手ってなかなか見つからないな~って思う」といった嘆きの声が聞かれた。2ちゃんねるにも、

・残酷だから子供の頃に夢とか聞くなよ
・夢ってのは叶えるものじゃない。諦めたり、売ったりするものだ
・ノストラダムス以後の自分は存在しないと信じてたから、将来の夢は「アメリカ大統領」なんて適当に書いてたな・・・
・「サラリーマンになって家を買って、結婚して自分の子供と一緒にキャッチボールをするのが夢です」こんなこと書いてた奴、馬鹿にしてたけど、とてつもなく難しいことなんだと今にして思う

など、現状の厳しさに呆然としているコメントがならんだ。

   「いまも理想に近づくために努力をしているか?」という設問では、1位が「時間があれば努力したい」(28.8%)という中途半端な結果に。一方で、前向きに「努力している」(26.3%)と「別の目標に向けて努力している」(23.9%)を合わせると過半数となった。「現状に満足」は7.8%だった。

   また、「自分がまだ大人になりきれていないと思うとき」という質問には、

・今のままでいたいと思うとき(30代女性)
・昔好きだったアニメにいまも心躍る(40代男性)
・かわいいアイドルと同じ服を着てしまうところ(40代女性)
・まだ人生が変われると思っている(40代女性)
・いつまでも一発逆転を考えているところ(40代男性)

などという回答があった。

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