「中国では働く女性は職場で化粧をしない」という話を聞いたことがあります。仕事をする場なのだから、見た目を飾る必要がないとのこと。社会人経験のない日本の学生の中にも、「職場にはお化粧」という考え方が理解できない人がいます。Q&Aサイトの「Yahoo!知恵袋」には、こんな質問がありました。
「化粧はマナー、と言いますが、本当なのでしょうか」
「すっぴんだと失礼とか、そのほうが失礼な話」
質問者のsmiletalesachiさんは、就活中の学生さん。化粧が嫌いで、いつも「すっぴん」を通しています。顔やお肌に自信があるからではなく、マスカラで目がかゆくなったり、服にファンデーションがついたりするのが嫌なのだそうです。
しかし、就職活動を前に「化粧はマナー」という言葉を思い出し、少し考えました。
「証明写真や面接の時くらいは、お化粧した方がよいのでしょうか」
これに対しては、「化粧はマナーではない」という意見がありました。
「マナーかもだけど、従いたくないので、すっぴんですよ。すっぴんだと失礼とか、そのほうが失礼な話です」(hiyellfatebookさん)
「色んな人に失礼です。化粧で綺麗にするより、素肌を綺麗にする事の方がむしろマナーだと思います」(best_in_me_no1さん)
確かに、女性だけ化粧を欠かしてはならない、素顔を見せてはならないというのは、考えようによっては偏った「マナー」とも言えます。
職場は他人が集まる「社会」か、単なる「仕事の場」か
一方、化粧をした方が印象はよくなるので、した方がいいのではという意見も。
「現実問題、ぱっと見でその人の評価の半分以上は決まってしまう。マナー云々ではなく、実利面のお話として。私なら、快活に見えるよう工夫を重ねることはあっても、それを放棄することは絶対にしません」(anaehoomalubayさん)
ただ、ケバケバしい化粧の印象はよくないし、素顔を生かすアピールの方法も確かにありそうです。相手への印象を考えて、化粧をするかしないか、どの程度のメイクとするか考えるということでしょうか。
「化粧は本来の素顔を更に美しく見せることが目的だと思います。・・・最近では、いかにすっぴんでの美しさを表現するかということの方が流行ってますしね」(gamper118899さん)
なお、働く女性が投票するYahoo!の「オンナの人生スキャン」では、
「一番『オンナとしてヤバイなぁ』と思うのは?」
という質問に対して、1位の「電車で無意識に股を広げている」(33%)に次いで、「すっぴんで会社に行く」が22%で2位を獲得しています。「若い頃はよかったけど・・・」という意見もありました。
職場は一種の社会なので身だしなみに気をつけるべきか、仕事に不可欠な要素以外は特に必要とされないのか。これは「お化粧」だけにとどまらない、職場に対する基本的な考え方を問われることのような気がします。