「簿記」「TOEIC」「英検」が上位 派遣社員の「仕事に役立った資格」

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   不況下でいわゆる「派遣切り」が増加したが、いまも職場の重要な戦力として働く派遣社員もいる。会社側が「即戦力」や「専門能力」を求める流れを受けて、派遣社員側も自己啓発に取り組んでいるようだ。ある調査によると、派遣登録会員の98%が「スキルアップに取り組んでいる、または興味がある」と回答している。

「仕事のために資格取得」55% 「仕事が決まった」という声も

通勤電車で勉強している人が増えた気もする
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   求人求職マッチングサイト「派遣@ばる」を運営するアイルは2009年10月6日、登録会員を対象に「スキルアップのための勉強や資格取得」に関するアンケート結果を公表した。調査期間は09年8月28日~9月27日で、回答者は「派遣@ばる」の登録会員250名。

   これによると、「仕事のために資格を取得したことがあるか」という問いには、55%が「はい」と回答。実際に取得した資格は、1位が「簿記」、2位が「TOEIC(英語によるコミュニケーション能力テスト)」、3位が「MOS(マイクロソフト・オフィスのスペシャリスト資格)」という結果となった。

   「取得にかかった期間」は、「1ヶ月未満」(9%)と「1ヶ月以上~半年未満」(45%)を合わせると、半数以上が半年未満で取得。かかった費用は、会社負担を含め「無料~5万円未満」が60%となった。

   資格取得者に対して「仕事に役立った資格はあるか」と尋ねたところ、39%が「はい」と回答。役立った資格は、1位が「簿記」、2位が「TOEIC」、3位が「英検(実用英語技能検定)」という順番だった。

   回答者からは、資格が間接的に役立ったものを含め、次のような声が寄せられた。

「経理の実務経験が4年あったが、仕事のブランクが5年ほどあり、なかなか仕事が決まらなかった。資格を取得したところ、すぐに仕事が決まった」(簿記3級)
「教員経験はないが、子ども好きで、人に教えることが得意分野だと思われ、よく新入社員の教育担当を依頼される」(幼稚園教員資格)
「仕事以外でも自然と上品に振舞えるようになり、人の受けがよくなった」(秘書検定準1級)

スキルアップに必要なのは「お金」より「勉強法に関する情報」?

   また、「いま、スキルアップのために何かしているか?」と質問したところ、「はい」と答えた人が64%いた。資格内容では、「語学系」(TOEIC等)に人気が集まり1位に。次いで「パソコンスキル系」(MOS、パソコン検定等)、「経理系」(簿記等)と続いた。

   取り組みの方法としては、あまりお金を掛けずに「参考書などの書籍で勉強」(30%)、「独学」(27%)という人は約6割。一方、お金を掛けて「スクールに通っている」(22%)、「通信教育講座を受講」(9%)といった人は約3割となった。

   スキルアップのために「何もしていない」人でも、スキルアップや資格に「興味がある」と答えた人は96%。全回答者の98%が「スキルアップに取り組んでいる、または興味がある」という結果となった。

   何もしていないと回答した人に、その理由を聞いたところ、「金銭的に余裕がないから」が48%。「どのような内容に取り組めばいいか分からないから」も21%いた。勉強すべき内容やよい勉強法が分かれば、お金を掛けずに「独学」してみようと思う“予備軍”もけっこういるかもしれない。

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