中小企業は「優秀な人材の確保」を目論み「初任給」を引き上げている
規模別では、大卒事務系では大手企業を抑えて、従業員「100人未満」の企業が21万2544円と、最も高かった。これについて、BRICs経済研究所代表の門倉貴史氏は、次のように分析する。
「大企業は人員過剰感があり、採用を控えている。一方で、中小企業は優秀な人材の確保を目論んで初任給を引き上げているので、“逆転現象”が起こったのではないか。ただ、大企業には定期昇給を残している会社もあり、賞与の額も大きいので、逆転している期間は短い。とはいえ、今後は成果主義が進み、個人間の給与差がつく方向にあるので、“大企業に入れば誰もが安泰”ということにはならないだろう」