男性にとって、職場と家庭ではトイレの環境が大きく異なっていることを、女性はご存知だろうか。多くの職場にある男性用の小便器が、家庭には存在しないのだ。最近では洋式便器の普及に伴い、家庭における「男性の小用スタイル」にも変化が生じているようだ。
年齢が上がるほど割合が高く
TOTOは2009年9月24日、「自宅でのトイレに関する調査」で「男性の小用スタイル」についての調査結果を公表した。回答者は20~60代の男性500人。
それによると、男性が自宅のトイレで小用をするとき、どのような姿勢でしているか尋ねたところ、「洋式便器に向かって立って」が57.2%で最も多く、次いで「洋式便器に座って」が33.4%となった。
なお、2004年の同じ調査では、「洋式便器に座って」と回答した人が23.7%にとどまっており、この5年間で洋式便器に座って小用をする人は10%近く増えたことになる。年齢別に見ると50代(41.0%)と40代(36.0%)で割合が特に高かった。
「家庭にも」潜在ニーズある?
男性に「なぜその姿勢で用を足すのか」尋ねたところ、「立って派」では「そういうものだと思っているから」が最も多く82.2%。「姿勢が楽だから」(28.7%)、「早く済むから」(20.6%)という回答もあった。
「座って派」では「尿が飛び散らないから」が69.5%で最も多く、次いで「姿勢が楽だから」(45.5%)、「掃除が楽になるから」(43.1%)と続いた。「家族などに言われて」という回答も10.8%あった。
「座って派」の割合が、年齢が上がるにつれて増える傾向があることについて、TOTOの広報部に尋ねたところ、加齢によって、いわゆるキレが悪くなったり、家族からの注文が増えるということは考えられるが「詳しい調査はしていない」とのことだった。
そもそも男性が家庭で小用に苦労するのは、職場のようにスペースとコストを割いて男性専用の小便器を置けないから。ただ、YOMIURI ONLINE 発言小町にも「夫が新しい家には男性用小便器が欲しいと言って聞きません」という相談があるように、「家庭でも、会社と同じような環境で用を足したい」という男性もいるようだ。