岡村製作所 スタッフ60名が働く「オフィスの実験場」を開設

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   もっと素敵なオフィスなら、もっといいアイデアが出るのに――。そんなことを考えている人も多いだろう。横浜市に本社を置くある会社では、自社が企画したワークプレイスの中で実際に勤務しながら、さまざまな機能を体験できる「実験室」を都心に立ち上げた。どのような実験結果が出るだろうか。

デザイナー・研究員・営業のメンバーが協働できる環境を整備

交流の場の中心「オフィスガーデン」
交流の場の中心「オフィスガーデン」

   オフィス家具を製造・販売する岡村製作所は2009年9月17日、東京・千代田区のニューオータニ・ガーデンコート内に、自社スタッフが働くオフィスの実験場「オフィスラボ」を開設した。組織や個人の創造性を発揮できる「クリエイティブ・オフィス」の考え方に基づき、働き方に柔軟に対応したワークプレイスを構築しているという。

   オフィスラボには、デザイナー・研究員・営業の3部門のスタッフ60名が勤務。営業職を中心に、マネージャーやリーダークラスを含めた6割のスタッフの自席をなくした「フリーアドレス化」を進め、徹底したペーパーレス化を図れる環境も整えた。

   また、職種や働き方が異なる社員が積極的にコミュニケーションを図れるよう、見晴らしの良い窓やリラックスできるソファ、自由に移動できる家具などを配置した「交流エリア」のスペースを大きく確保している。

「季節」や「時間」を反映して変化する調光システムも

個人が「発想する場」ナレッジサロン
個人が「発想する場」ナレッジサロン

   オフィスラボは、知的創造活動を支援するために「9つの場」を設けている。知的活動の種類と参加メンバーによって、思考をクールダウンさせる「発想する場」(ナレッジサロン)や、くつろぎながら語り合える「ヒントをもらう場」(ナレッジカフェ)、プロジェクトの方向を決める「討議する場」(ミーティングルーム)などに分けられている。

   照明施設は、体内時計による「サーカディアンリズム」に則って自動調光する「次・オフィスライティングシステム」を採用。オフィス内にいながら「夏の昼ごろ」「冬の夕方」など季節や時間を反映した光環境を作り出している。

   また、部屋の間仕切りの内部にスピーカーを設置し、特殊音を発生させることで隣室からの会話内容を聞き取りにくくする「サウンドコンディショニングシステム」も採用して、交流と集中を促す音環境を構築している。

   さまざまな工夫をこらすオフィスラボ。さっそく実際に目にしたいものだが、現時点では開設したばかりなので、当面は一般公開の予定はないという。

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