OLを対象にした「40~50歳代男性上司」に関する調査によると、「ダメ上司」と思われる理由の1位は「主張や発言がブレること」であることが分かった。回答者からは、上司には熱意や毅然とした態度を求める声が多かったが、「責任ある仕事をしていれば、意見が変わることもある」と擁護する指摘もある。
「ダメ上司」に対するアドバイス「熱意を見せて欲しい」
市場調査などを実施するコミュニケーションデザイン総合研究所は2009年8月20日、首都圏在住のいわゆる「F1層」(20~34歳)のOL・公務員を対象に、「40~50歳代男性上司」に関する意識調査を実施した。回答者数は計517人。
職場に1人はいる「ダメ上司」について、ダメだと思う理由を聞いたところ、「主張や発言がブレる」と回答した人が最も多く、81.6%に上った。次いで「頼りがいがない」が80.3%、「筋が通っていない」で78.5%。「オヤジギャグを言う」は34.3%で下位だった。
「ダメ上司」のエピソードを自由回答で聞いたところ、「セクハラする」が最も多く、次いで「キレる・八つ当たりする」「遅刻・欠勤する」「残業しないですぐ帰る」「言っていることが意味不明」「不倫している」などが上位になった。
「ダメ上司」に対するアドバイスとしては「熱意を見せて欲しい」「筋の通った態度で接して欲しい」「自分の発言に自信を持って欲しい」「戦う姿勢を見せて欲しい」「プライドを捨てるな」など、厳しい意見が上がった。
麻生首相は「ダメ上司」か「良さそうな上司」か
また、現代の著名人で「ダメ上司のイメージ」があると思う男性1人を挙げるという質問には、1位の麻生首相(15.5%)と2位の高田純次さん(11.3%)が2ケタに。以下、6~3%の間に、温水洋一さん、石田純一さん、出川哲郎さん、上島竜兵さんが続いた。
ダメ上司のランキングについて、「フリーランスの女」を連載する株式会社カピィのオオハシさんは、
「麻生さんは金持ちなので、お寿司とかフレンチとかおごってくれそうで、良さそうな上司じゃないですか。それに、小さな会社を運営してみてわかるのですが、状況に応じて意見が変わるのは当たり前。おおもとの思想・ポリシーがコロコロ変わるのは信用なりませんが、熟考した上での前向きな変更ならよいのでは。高田さんは、自分の思い通りに仕事したい人にはいい上司。石田さんや出川さんも、悪い上司じゃなさそう」
と異論を述べる。また、大手企業で管理職を務める長野一郎氏(仮名・40代)は、「上司」の立場から、こうコメントする。
「指示待ち社員は面倒がるだろうが、“朝令暮改”するのも、いまの管理職に必要な決断だ。調査結果には反論もあるが、上司によって組織の成果が変わる部分があるのも事実。部下に好かれようが好かれまいが、なすべきことをするしかない」