新入社員が職場に配属されて3ヶ月が過ぎ、そろそろ社内の様子も分かってきたころだ。ある調査によると、新入社員の理想の上司は「仕事の教え方がうまい人」。「人間的な魅力がある」も上位になった。
「仕事のやり方は先輩に聞け」という意見も
ポータルサイトのgooは2009年8月17日、「新入社員が上司に求めたいことランキング」を発表した。インターネット上で1026名人にアンケートした結果をまとめたものだ。その結果は、次のとおり。
1位 教え方がうまい
2位 指示が的確
3位 きちんと評価してくれる
4位 人間的な魅力がある
5位 部下(自分)のことを気にかけてくれる
6位 責任転嫁しない
7位 仕事の失敗をフォローしてくれる
8位 話をきいてくれる
9位 ひいきしない
10位 気配りが出来る
1位の「教え方がうまい」は、男女別でも1位。2位の「指示が的確」は女性で2位、男性では3位。「自分がなすべきことを的確に、分かりやすく指示してくれる」上司は、新入社員に歓迎されているということだ。
3位の「きちんと評価してくれる」は、「きめ細かく公正に」という面と「自分が上手にやったらほめて欲しい」という面があるだろうが、評価側としてはこの両立が難しい。4位の「人間的な魅力がある」は男性では2位だったが、確かに「この人について行こう!」と思えるキャラクターが上司にいたらモチベーションも上がる気がする。
男女別の特徴としては、女性では「ひいきしない」が7位に、「愛情を持って叱ってくれる」が10位にランクされたが、男性ではランク外。一方、男性では9位、10位に入った「行動力がある」「気配りができる」は、女性のトップ10に入らなかった。
この結果について、大手企業で管理職を務める長野一郎さん(仮名)は、「新人の気持ちは分かるが、上司に求められても筋違いな部分もある」と言う。
「新人育成の責任は上司にあるが、個別の仕事のやり方を教えるのは先輩社員の役目。組織の上長には、部下に組織の課題を投げかけ、考えさせる役割もある。その答えは、上司自身にも分からないときもある。新入社員には難しいかもしれないが、答えがすぐに出ない問いかけをされたときでも、部下は『この人の指示は分かりにくいな』と敬遠しないで、自分の頭で考え抜いて欲しいと思う」