みんなで学べば、語学学習も続けられる
smart.fmは脳科学にもとづく独自の記憶管理システムがウリだが、一人だけの勉強は長続きしないことが多い。そこで、学んでいる者同士がお互いに励まし合ったり、疑問点を教え合ったりできるようにSNSの機能を導入している。
ミクシィのようにマイページで学習日記を書いたり、コメントをつけたりできるだけでなく、自分が作った単語や例文のリストを他のユーザーと共有することもできる。逆に、他人が作ったコンテンツを自分流にアレンジして、より使いやすい教材を作り出すことも簡単だ。
「限られた人数の生徒が教室に集まって学習する昔ながらのスタイルと違って、ウェブではニューヨークやロンドンにいる人も、東京にいる人も一緒に学ぶことができる。それぞれ関心のある分野ごとに、世界中から人が集まってお互いに情報を共有したり、教え合ったりできる。ウェブの可能性を引き出すには、そういうソーシャルラーニング的な機能を強化していく必要があるんだ」
ラスはこのように語るが、オンライン学習サイトが注力すべきポイントはもう一つあるという。それは、従来は一冊の教科書の中に順番にまとめられていた学習内容を何千もの情報ユニットに細分化して、個々の学習者のニーズに応じて自由自在に組み合わせて提供することだ。
「すべての情報を細分化して、いつでも必要な情報に瞬時にアクセスできるようにすることが重要だ。それを実現したのがグーグルだが、学習の分野でも似たようなウェブサービスが求められている」
グーグルといえばウェブ界の巨人だが、
「巨大企業がネットを独占的に支配する時代は終わりつつある。かつてのグーグルがそうであったように、動きの速い小さな会社が革新的なサービスを生み出して、大きなインパクトを与えていくだろう」
とラスは考えている。セレゴも約20人の小さな会社だ。smart.fmという今までにないタイプの学習サイトで、世界にどれだけインパクトを与えていけるだろうか。