「仕事用ケータイ」ではメールは受け付けない
さらに、政治活動がピッチを上げると同時に、党や支持者、後援者からの連絡が引きもきらなくなります。
「党はともかく、支援者、後援者といえども一枚岩ではありません。なかには、グループどうしでガチで仲が悪いケースもあるんです。どちらのメンツも立てながら候補者の活動予定を組んでいくのは、本当に神経がすり減る作業ですよ(笑)」
支援者、後援者用のケータイには、一日で50~60件の着信があることも。
「着歴からコールバックするときに、相手を間違えたりしないよう気をつかうだけでも疲れますね(笑)」
こうした「仕事用」のケータイでは、メールは受けないようにしている、とAさん。メールを送ってこられても、50件以上もの通話をしているうちに後回しになったり、忘れてしまったりして意味がないからだそうです。
「確認が必要な書類は、メールではなくファクスや直接持ってきてもらうようにしています。で、こまめに動かなきゃならないとなると、候補者用、支援者・後援者用と、どうしても複数のケータイが必要になる」
もちろん、2つのケータイは着信音や着信バイブのパターンを変えて、どちらからかかってきたかすぐにわかるようにしてあります。
プライベートのケータイは、もっぱら家族との連絡用。こちらは、よほどの緊急事態でない限り、メールで受けるようにしています。候補者のブログを代打ちするのも、プライベートのケータイを使うとか。
政権選択が焦点となる「熱い」選挙戦の裏で、ケータイもホットに活躍しているようですね。
井上トシユキ