学校教育で「反省しなさい!」と繰り返し叩き込まれたおかげでしょうか。何か叱られたり注意されたりすると、「すみません」「申し訳ございません」と簡単に口にしてしまう・・・。そんな相談者さんから、Q&Aサイトの「教えて!goo」に、こんな質問が投稿されました。
「謝っちゃいけないのが大人の世界ですか?」
「簡単に謝ると、全面的に責任を取らされる」?
相談者の375kさんには、会社で自分に少しでも間違いがあれば「すみません」と言ってしまう癖があるようです。しかし、親切な人がいて、「謝るのはやめた方がいいですよ」と指摘してくれました。意外に思って、周囲の人に聞いてみると「自分によほどの非がない限り謝ってはいけませんよ」という意見の人がほとんどだったのだそうです。
それでも相談者さんは「なぜ少しの非で謝ってはいけないのでしょうか?」と疑問を抱いています。さらには「謝ることにより私の立場は悪くなるのでしょうか?」「そうだとして謝る代わりにどのような言葉を返せばいいのでしょうか?」とも。
「謝る行為についてみなさんのご意見を聞かせていただけないでしょうか?」
寄せられた回答で、意外に多かったのは、謝ってばかりいると変なレッテルを貼られる、という意見。
「周りの人は貴方がなんでもかんでも謝るが故に『あいつは頼りない。アイツは危なっかしくて任せられない』って思ってしまいます。・・・些細な事でも泣いてばっかりいる子がいたら"アイツは弱虫だ"って誰だって思ってしまうように」(otomesukeさん)
「簡単に謝ってしまう人は、謝れば済むと思ってるんじゃないかという印象を与えてしまう場合もあります(Balticさん)
また、謝ることで、うまくいかなかった責任を取らされてしまう可能性があるという意見もありました。
「謝ることは『全面的に非を認める』事だと考えて下さい。相手の考え方(取り方・解釈)で全てが決まります。『すみません』では無く『以後注意します』にした方がよいです」(hiroshimaさん)
「ミスは過ぎたこと。繰り返さないことが重要」
一方、相談者と同じように、「謝ることの何がわるいのか?」という意見がありました。
「非が有ろうが、無かろうが謝ってしまえば、その先もうまくいくケースがあります。相手側に非があれば 『いや、うちも悪かった』って言ってくれるでしょう。謝らなければ平行線で取引が無くなりかねませんからね」(tomo_28さん)
確かに、上司や顧客が怒っているときは、まずは低姿勢の謝罪から入るのがセオリーとされています。しかし、相手の感情ではなく、求められている対応を考えると、何が必要なのでしょうか。
「謝罪の気持ちは大切ですが、ミスは過ぎたことで、流れの中では謝罪など無意味ですね。それより、ミスを鋭く深く検証して同じようなミスを繰り返さないことのほうが、組織にとっては重要なことです」(formidableさん)
大人なんだからミスをしたとしても、その理由を自分で考えて再発防止策を講じれば、いちいち謝罪なんぞいらない。大人だろ胸を張れよ!という意見でしょうか(少し意訳しすぎ?)。また、反省すべき場面であっても、「言い方」に工夫が要るという意見も。
「『この成績はどういうことなんだ!』と言われた時に『自分の努力不足でした。すいませんでした』と謝るAさんと、『このようにしましたが、結果につながりませんでした。ですので、このように改善し頑張ります』と言うBさん、どちらが会社としては有望視すると思われますか?」(ysutskkさん)
なるほど、謝っていないけれども、上司が聞きたい言葉を発しているのはBさんかもしれません。相手が誰か、感情的になっているか、何を期待されているかを考えれば、何かとペコペコしていれば済むものではないということでしょう。