ある調査によると、メールを誤送信してしまった経験がある人が、半数近くに上ることがわかった。失敗例を見てみると、他人の陰口や秘密を、当の本人宛に送ってしまったという例が目立った。トラブルを避けるための参考になるのではないか。
「上司の愚痴を友達に送るつもりが上司に・・・」
ネット調査のアイシェアは2009年7月28日、「誤メールに関する意識調査」の結果を公表した。調査対象は20代から40代のネットユーザーで、回答者は504名。
それによると、宛先を誤ってメールを送信したことが「ある」と回答したのは48.2%。全体の半数近くにも上った。
具体的な「失敗例」としては、
・同僚へのずる休みの「ごめんねメール」を課長に送った
・同期と同じ苗字の上司に「飲み会のメール」を送ってしまった
・「上司の愚痴」を友達に送るつもりが上司に送ってしまった
・苦情を上司へ相談するはずが「原因となった本人」に送信してしまった
というものがあった。そのほかにも、
・自分の誤送信じゃないが、社員全員の「給与額」が書かれたファイルが添付されてた
・「ラブラブメール」を間違った女性に送信してしまった
などといった失敗談が挙げられた。
メールの誤送信を防止する対策を「している」と回答した人は、全体の33.7%。誤送信の経験別では、経験が「ない」人では防止対策をしている人が25.7%だったのに比べ、「ある」と答えた人は42.4%。やはり失敗経験者は対応が慎重な人が多いようだ。
メール誤送信を防止する対策を「取っている」という人に、その方法を聞いたところ(複数回答)、「宛先メールアドレスをよく確認する」が89.4%、「メール作成後時間を置いてから送信する」が18.2%、「専用の対策ソフトやアプリを使用している」は9.4%となった。このほか自由回答として「返信機能を使う」「送信前に確認ポップアップを出す」「新規作成時は整理してあるアドレス帳から選択する」という防止策があげられた。
失敗例には、「陰口」や「批判」「隠し事」を当の本人宛に送ってしまうケースが多く見られる。まずは陰口メールを送るときには、上記の防止策を参考にして、慎重に送信する必要があるだろう。もっとも、安全を期すためには「陰口はメールに書かない」と決めておくべきかもしれない。