Twitterからジャーナリズムは生まれるか?――情報通信学会レポート(下)

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「パーソナルなジャーナリズム」をまとめる役割も必要

   遠藤教授によれば、最近は文字ベースのブログだけでなく、Youtubeなどの動画サイトも世論形成に大きな影響力を持ち始めているという。さらに、このところ急速に成長しているTwitterにも「ジャーナリズムの萌芽」を見い出すことができる。しかし、パーソナルメディアだけでは不十分で、それをまとめる「編集者」としての役割を果たすメディアも必要だ、遠藤教授は指摘する。

遠藤: 政治ポータルとしてのWeb2.0。人々が情報を発信するプラットフォームを提供する。Youtube、Myspaceの大統領選挙サイト。公式動画だけでなく、個人の反応へのリンクが貼られた。自律的な「編集」といえるかもしれない。

遠藤: 動画へのコメント。世論を映す鏡になっている。Twitter。ユーザの激しい伸び。140字という制約の中である種の絵が生み出されている。これも一つのジャーナリズムか。

遠藤: パーソナルなジャーナリズムの可能性が見えているが、それをまとめる役割を果たす人が必要。その編集の際に、自律的に行う編集と価値判断に基づく編集という二つがありうるだろう。それによって健全ジャーナリズムが生み出されていくだろう。

遠藤: 技術の発展が早い中で、並走しながら考えている。ダイナミックなコミュニケーションに関するリテラシーを社会に広く浸透させていく必要がある。

遠藤: この時代にあって、ジャーナリズムがよってたつものがあるとすれば、村上春樹の「卵の側にたつ」ということになるだろう。
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