仕事中もカジュアルな服装が増えてきたとはいえ、やはりビジネスマンの制服は「ワイシャツ」。特に信用を重んじる業種や、契約締結など重要な場面では欠かせません。このワイシャツ、当然欧米から渡ってきたものですが、本場ではワイシャツの中にアンダーシャツ(下着)を着ないものらしいのです。Q&Aサイトの「Yahoo!知恵袋」には、こんな質問が投稿されました。
「ワイシャツの下にアンダーシャツ(下着)を着ないべきなのでしょうか」
試着をして「透けないシャツ」を選んでいるが・・・
質問者のslow_sandさんは、ある紳士服の本を読んで、ワイシャツの下にアンダーシャツは「本来は着ない」「外国の方など、正しい着こなしをする方は着ない」と知りました。
しかし、実際に素肌にワイシャツを着ると、湿気や汗で濡れて身体が透けてしまい、周囲に不快感を与えるのでは、と心配しています。
現在は、アンダーシャツなしでも透けないシャツを選んでいますが、購入の際に試着して確認しなくてはならず、なかなか面倒。夏場でも、ワイシャツの下にアンダーシャツを着ないべきなのか。それとも――。
「クールビズの職場などではネクタイを締めず、第一ボタンを開けることもあるかと思います。そうすると、白のVネックのインナーでも着るべきなのでしょうか」
「綿100%ならば通気性も良く、汗みどろになる事はない」
「ワイシャツというのは本来下着なのですから着る必要はないです」
と指摘するのは、まっさきに回答したabcxxx_11さん。ネットユーザーの中にも、ファッション評論家・ドン小西氏の近著『部長!ワイシャツからランニングがすけてます』(朝日新書)にある同様の指摘を取り上げて、「おかげさまで溜飲を下げる事ができました」という人がいました。
「私はYシャツの下にランニングシャツやTシャツ類は着用したことがないのですが、まわりからは良く『汗を吸収してくれる効果があるシャツを着ないなんて信じられない』と言われてきました。・・・高いYシャツではなくても、綿100%ならば通気性も良く、そんなに汗みどろになる事は無いと思うのだけれど」(TOKYOホッパー)
「むしろ日本においては、なにかしら着るのがマナー」
一方、そのような正統の流儀と、日本のマナーは別という意見もあります。
「外国は湿度も低いし、乳首もピンクだから気になんないのよ。それが日本に渡ってきたんだから当然着こなしも変えなきゃいけないわけで。・・・いやだけど着た方が何かといいと思うわ」(kingyo700412さん)
そして、下着が胸元からはみ出るのを防ぐためにはVネックやUネックの下着を、透けるのが気になる場合はベージュの下着を選べばよいのでは、とアドバイスしています。
また、「むしろ日本においては、なにかしら(下着を)着るのがマナー」として、さらに詳しい由来を説明する人もいました。
「『シャツは本来は下着』というのも、昔は下着のパンツを穿かないのでシャツをタックインして下着代わりにしていた名残です・・・『シャツは下着だから』というなら必ずジレベスト等をシャツの上に着てください」(ornithorhynchus_anatinus09さん)
確かに「ワイシャツが下着」なら、ワイシャツだけで仕事をしているのはおかしいと言うことになります。しかし、クールビズのご時勢、上着を着てクーラーをガンガンかけることは許されないでしょう。とすると、透ける下着の色や形にこだわるのか、機能を重視するのか。結局はTPOや着る人のキャラクターによるところが大きいのかもしれません。