不景気で転職市場が冷え込んでいますが、それでもさまざまな事情で転職する人はいます。同じ業界の別の会社に転職した場合、「前の勤務先」が新しい会社の取引先になることがあるかもしれません。「恥ずかしくて前の勤務先の人には合わす顔がない。訪問したくない」。Q&AサイトのOKWaveには、そんな転職経験者の相談が掲載されました。
「わかってはいるのですが、なかなか割り切ることができません」
「いつまでもそれで通ると思うなよ」と約束をホゴに
RED-WOLFさんは以前、自営業をするために、それまで勤務していたA社を退職しました。会社の人たちからも応援してもらい、円満に退職したのだそうですが、独立はうまくいかずに廃業せざるをえませんでした。
そこで、再び会社員に戻ろうと考えたRED-WOLFさんは、B社に面接に行きました。そこで彼は、以前勤めていたA社が、B社の「お客さん」であることを知りました。「あまりにも恥ずかしくてA社の人には合わす顔がない」と採用を断ると、B社側から「それならA社には行かなくてもいいようにしてあげる」と言われ、結局入社に至りました。
しかし実際に働き始めると、約束は守られず、A社への訪問を指示されるように。最初は断っていたものの、そのうち「何で行けないんだ。何かやったのか?」「クビになったのか」などと言われ続け、「いつまでもそれで通ると思うなよ」と、ついに強引に訪問させられてしまいました。
RED-WOLFさんは「雇われの身」ではあるが、「約束を踏みにじられたショックは大きい」と嘆いています。そこで、Q&Aサイトで質問することにしました。
「普段は郵送するような物までわざわざA社には送り届けさせられる・・・極端な話ですが、唯一できる抵抗として転職しようと思います」
「約束が守られないのはおかしい」vs.「円満退社なら行くべきだ」
この相談に対しては、「約束が守られなかったのはおかしい」という意見が出されました。
「入社時に条件として交わした約束は守ってもらっても生意気でもなんでもありません」(webuserさん)
ただ、もし自分の意思を貫きたいのならば、無理やり訪問させられる前に抵抗すべきだったと、やや辛口の指摘もしています。
一方、円満退社したのなら、「行け」となるのは「社会の常識」という意見もありました。
「私は今でも円満退社した会社には遊びに行きますよ。お菓子持って『社長!お茶ご馳走して下さい』って」(doctorelevensさん)
しかし相談者は、会社とはそういう関係ではないようで、納得はしていないようです。
前の会社の人は「誰もそんなことは考えてないはず」
結局、質問者が「良回答」としたのは、「『肩身が狭い』と思っているのは質問者さんだけで、他の人は誰もそんなことは考えてないはず」という回答。
「自分の担当の営業先が、自分が元いた会社であるというのは、非常に恵まれている気がするのですが。知っている人がたくさんいるわけですし」(elmcloseさん)
質問者と同じような経験をした人からのアドバイスもありました。「30を過ぎて12年も勤めた会社を『絵が描きたいから辞めます』なんて言って飛び出して、結局今は何をやっているかというとWEB業界で働いています」というpochitarouさんです。
「あれだけ『夢』みたいなものをかざして飛び出していっただけに、今思うとほんと恥ずかしいです。でも、今もその12年勤めた会社には顔を出しますが、だれもその事を突っ込んで聞いてくる人もいませんし、私自身もむしろ『勉強した事を活かして今の仕事をやっています。』ぐらいの事を言うようにしていますよ」
質問者は「自分の中で、穴があったら入りたいくらいの気持ちがあって、それはなかなか打開できないですね。表面的には開き直ってますが」ということで、結局は自分の問題だということに気づいているようですが。早く克服できるといいですね。