トリビアの泉ではないが、「IT業界人は音楽好き」という俗説がある。はたして、それは本当なのか。ネットリサーチ会社のアイシェアが調べたところ、どうやら本当らしい、という結果がでた。
音楽とITの共通点は「オタク性」?
アイシェアは2009年4月27日~5月1日、20代~50代の男女584人を対象に、音楽を聞いたり演奏したりするのが好きかを問うアンケート調査を実施した。そして、その結果を「IT関連の仕事をしたことがある人」と「ない人」に分けて、どちらが多いか比較した。
まず、「音楽を聴くのが好きか」という質問に対して、IT業界経験者は92.0%が「好き」と答えた。一方、IT業界の未経験者で「好き」と答えた人は84.3%で、経験者よりも7.7ポイント低かった。
「音楽を演奏することや歌うことは好きか」という質問では、IT業界経験者の42.7%が「演奏好き」と回答したが、未経験者の場合は30.3%にとどまり、12.4ポイントもの差がついた。また、メジャーデビューを目指したことがある人も、IT業界経験者(6.9%)のほうが、未経験者(5.0%)よりも多かった。
どうやら「IT業界人は音楽が好き」という俗説は本当のようだ。では、なぜIT業界には音楽好きが多いのだろうか。大学時代にフュージョン系のバンドで活動し、卒業後は東京都内のIT企業で働く渡辺正義さん(24歳、仮名)は次のように分析している。
「僕の周りでも、音楽をやっていたやつはIBMとかNTTデータとかIT企業に行ったのが多いですね。たぶん、どっちもオタクっぽいところがあるから、音楽とITというのは親和性があるんじゃないですか。それから、音楽やっている人は新しいもの好きというのもあるかもしれません。音楽ってラディカルというか、開放的なところがあるので、旧態依然とした業界には行きたくないんじゃないですかねぇ」