若者は「週刊誌の未来」に関心があるか?
――会場には若い人がかなり来ていたとのことですが、若い人たちも週刊誌の行く末について大きな関心をもっているということでしょうか?
津田 若い人が多かった理由は、司会の元木さんや上智大学の田島先生の生徒さんが多かったからだと思います。
若い人はやっぱり週刊誌は買ってないし、行く末についてはあまり大きな関心は持ってないでしょうね。でも、ポータルサイトなどのニュース記事などは週刊誌的なゴシップ記事がアクセス上位に来るという話ですから、興味ある情報をうまい形でネットに展開できてないという考え方もできるのかもしれません。
結局、現状の週刊誌が記事を作るコストをネットで回収できる手段・プラットフォームがないって話になるんでしょうけど、このあたりってもう10年くらいされてる議論で全然進んでないですからねぇ。
――津田さん自身はシンポジウムを聴いて、どのような感想をもったでしょうか?
津田 週刊誌の人たちはなんだかんだ言ってバイタリティーがあるし、自分たちが置かれている厳しい状況をそれぞれの立場で正確に認識しているなと思いました。「ネットvs既存マスコミ」のような単純化した構図じゃなく、いま置かれているメディア環境が今後どのように変わっていくか、多面的な立場からこうした議論が今以上にされる必要があると思いました。
3時間以上にわたったシンポジウムの内容を、リアルタイムでレポートし続けた津田さんのエネルギーは並大抵ではない。しかも、「1エントリー140字以内」というTwitterの制約にあわせて、それぞれの発言をうまく要約していくのは大変な作業だ。誰にでもできる技ではない。そんなことから、Twitterでイベントなどを生中継することを「Tsudaる」と呼ぶらしい。