「ネットを使ったジャーナリズムの新しい可能性を模索したい」
このようなシンポジウムのなりゆきを、多くのネットユーザーが“会場の外側”で見守った。シンポジウム後には、各発言が別のウェブページに議事録のような形式で転載されて、読みやすいようにまとめられた。そのページには400件以上のはてなブックマークがつき、「おもしろかった」「濃い話がたくさん」「津田さん乙」といった賞賛のコメントがたくさん寄せられた。
シンポジウムをTwitterで中継した理由について、津田さんは
「1つ目は米国のように国会議員によるライブな情報提供が日本でも始まることに公益性があると思うから。2つ目は紙媒体がヤバい状況でネットを使った物書き・ジャーナリズムの新しい可能性を模索したい。3つ目は実況してると集中するのでイベント中に眠くならない」
と、やはりTwitter上でコメントしている。
ネット上ではこのように、シンポジウムを詳細にレポートする動きがあった。しかし、週刊誌と同じ“紙メディア”である新聞の反応は鈍く、シンポジウム翌日や翌々日の全国紙に目立った記事が掲載されることはなかった。共同通信が簡単な記事を配信し、四国新聞などの地方紙が取り上げた程度だ。はてなブックマークには、あるユーザー(schizo-08_08さん)の次のようなコメントがつけられていた。
「雑誌という旧メディアのシンポジウムの内容が、twitterというネットの最先端サービスで紹介されるというのは、何という皮肉か」