紙に書き出せ!カリスマ講師・伊藤真の「不安解消法」

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   100年に一度の不況、リストラ、就職難――自分を取り巻く今の社会を見ると、不安になる要素ばっかりだ。それでも困難に打ち勝って成功している人はいる。そういう人たちはいったいどうやって不安を克服しているのだろうか。

   そんな問いにひとつの答えを提示するのが、東大在学中に司法試験に合格し、今は資格学校「伊藤塾」にてカリスマ講師として名を馳せる伊藤真の『選び抜く力』だ。不安を「可視化」してちゃんと向き合うことがポイントだと彼は語る。

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自分の意識を目に見えるようにしてみる

「現在の自分は、過去の自分の選択の結果である」というのが、カリスマ塾長のモットーだ
「現在の自分は、過去の自分の選択の結果である」というのが、カリスマ塾長のモットーだ
   「不安のタネはきっとこれに違いない」と頭の中で無理矢理割り切って、自分の心の中をむりやり整理してみても、また何かのきっかけで思い出してしまって、再び不安な思いにとりつかれてしまうというような経験をしたことがないでしょうか。

   そういうときは、やはり紙に書き出して可視化することが重要です。自分の意識を目に見えるように、自分の感じている不安の原因を全て書き出してみるのです。

   そうやってすべてを書き出してみて、そもそもなぜそう思ったのかということを追及しましょう。さらに、なぜそうなのかということを3段階くらいまで掘り下げていきます。

   このように掘り下げていくと、不安の原因は実はたいしたことないことが契機になっていることがほとんどです。たとえば職場における不安を掘り下げていくと、自分のちょっとした思い込みであったり、取るに足らない失敗をいつまでも気にし続けているだけであったりということが多いものです。それが分かれば気分的にもずいぶん軽くなるのではないでしょうか。

   また紙に書き出した内容の中に、実はプラスと受け取れる要素がなかったかを、いま一度よく確認してみることも重要だと思います。

   不安にとらわれているとき、人はマイナスの部分ばかりに目がいってしまい、プラスの部分を忘れてしまっていることがよくあります。モチベーションを保てず、萎縮してしまっては決して大きな物事には当たれませんから、自分にとってのプラス材料を探すことは重要です。

   ちょっとしたマイナスの要素を悲観して、物事が全部ダメかのように思うのはよくないことです。100の事柄のうち30の不安の要素があるとするならば、それは50でも100でもなく、30の要素でしかないことをしっかりと理解しなければなりません。

伊藤真『選び抜く力』〔角川oneテーマ21 114頁~116頁〕より)

(会社ウォッチ編集部員のひとこと)
   東大→司法試験合格とエリート街道まっしぐらな感じの筆者であるが、初めて受けた司法試験で不合格になるなど、それなりに本人の言うところの「挫折」も味わっているようで、そんなエピソードもいくつか楽しめる。はたしてその「挫折」が世間一般にいう挫折と合致するかどうかは疑問なのですが……

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4047101818選び抜く力 (角川oneテーマ21)
伊藤 真
角川グループパブリッシング 2009-03-10

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