学校の先生とメールアドレスを交換するのは珍しくない
実は学校においても変わりありません。
子供たちによれば、学校の先生とメールアドレスを交換するのは珍しいことではないそうです。成長期にある子供ならではの、親には言えない悩み事や勉強の相談にケータイは欠かせないというのです(これが悪い方へ出ると、教師によるセクハラや淫行に繋がります)。
さらに、実際に聞いた話には、ケータイによっていじめが解決したというケースもありました。
いじめられている子供が思い切ってケータイのメールで先生に相談。先生は極秘裏にいじめている側の生徒に対し、個別にケータイメールでそれとなく事実確認を行って諭しつつ、機が熟したところでクラス討議にいじめ問題を取り上げ、見事にいじめを一掃した……
子供とケータイについては、負の部分ばかりが取り上げられがちですが、コミュニケーション・ツールである以上、命綱としての機能も当然ながらあるのです。
そもそも、ケータイを使って子供を悪の道に陥れるのは、教師によるセクハラや出会い系サイトの例を見てもわかるように、ほとんどの場合が大人です。最近、新たに問題化しつつある「ケータイ鬼ごっこ」も、元を正せば大人が考えたもの。
ならば、ケータイのポジティブな使い方を子供に見せていくのも、また大人の責務なのではないでしょうか。
ケータイがこの世からなくなるということは、近未来においてはありえません。いったん撤去され、廃棄された公衆電話を戻せなどというのは、通信回線(無線回線)が社会インフラである限りナンセンスな議論です。
大人が逃げていては、子供は迷うばかりです。
井上トシユキ