最近は通信手段の発達により「ラブレター」という言葉も死語になりつつあるようですが、電話番号もメールアドレスも分からない相手に想いを伝えるにはラブレターもまだまだ捨てたものではありません。しかしラブレターをもらうほうからすれば、いつもうれしいものだとは限らない。こんな相談がQ&Aサイトの「教えて!goo」に掲載されました。
「患者さんからのラブレターの断り方、どのようにお伝えするべきでしょうか?」
「角が立たない断り方をしたい」
調剤薬局に勤めている29歳の男性(kasumi17さん)は先日、薬局に訪れる患者さんからラブレターをもらいました。手紙に書かれていた内容は「付き合ってほしい」という文面ではなく、「仲良くしてほしい」というもので、電話番号とメールアドレスが記されていました。
しかしkasumi17さんには交際中の女性がいて、将来結婚しようと思っています。患者さんが好意を寄せてくれたことはうれしいのですが、仕事以外での付き合いは断ったほうがいいだろうと考えました。問題はどのように断るか。うまい断り方が見つからなかったので、Q&Aサイトで相談してみることにしました。
「角が立たない断り方をしたいのですが、どのようにお伝えするべきでしょうか?」
谷崎潤一郎の『細雪』に答えがのっている?
この質問に対しては、「角が立たない断り方をしたい」という相談者の意向を汲み取って、こんな回答がありました。
「仕事上、患者さんと個人的なお付き合いをすることはマナー上タブーなんです、と言ってみたら? 薬剤師ということは患者さんの個人情報に触れますよね、職務上の守秘義務が生じているお仕事ですよね、それに引っかかりますので、と嘘も方便、言ってみたらいかがでしょうか?」(yuegana7さん)
一つの断り方ではあるでしょうが、ちょっと形式的な感じがするのは否めません。また、次のような回答もありました。
「谷崎潤一郎さんの『細雪』を読んで(一生もののスキル)、やわらかな対応法を身につけましょう」
『細雪』を読んだことがないので分かりませんが、好きでもない相手から言い寄られたときのうまいかわし方が書かれているのでしょうか? しかし、薬剤師と患者という仕事上の関係に谷崎潤一郎をもってくるのはちょっとおおげさな気がします。
ストレートに「恋人がいる」と伝えるべき
というわけで、一番多かった回答は「事情を正直に話すべき」という意見でした。
「接触してきた方は質問者さんの交際を知らないわけです。ですからストレートに『結婚を前提に付き合ってる女性がいます』とお断りすればOKです。良識ある人なら理解してくれるでしょう」(ferretloveさん)
「断るのならば、ちゃんと結婚を約束した恋人がいるということを伝えた方がいいでしょう・・・『恋人に対して誠意を持って付き合いたいので』とでも言えば納得してくれると思います。断る以上どうやっても傷つけてしまうのですから、最低限誠意をもって対応してあげてください」(SEI-Rさん)
今後も仕事上は付き合っていかねばならない相手だけに、「断り方」というのは難しいものですね。