企業は経営戦略に基づき、事業活動を行なっています。個人も戦略に基づいて、日々の仕事に取り組んでいきましょう。私は、自分の道に迷っていたころに「弱者の戦略」に出会ったことで、進む方向性を見出すことができました。そして、凡人が「できるヤツ」と思われるための行動を起こしたのです。
凡人には「局地戦」「一点集中」「差別化」が重要だ
私は前職の会社に入社した当初は、与えられた日々の作業をこなすだけで精一杯でした。それまで短期間の転職を繰り返していたので、このまま忙殺されるだけの毎日なら、この会社も辞めてしまうような気がしました。その他大勢で終わりたくない、自分の専門性を活かした仕事がしたい、という気持ちが先走っていたのだと思います。
打開策をあれこれ考えているうちに、書店で「ランチェスターの法則」について書かれた本に出会いました。この法則は、第一次世界大戦下の英国でフレデリック・ランチェスターによって生み出された軍事的法則で、企業経営にも応用されています。
私の目を引いたのは「弱者の戦略」でした。強者である「できるヤツ」に、弱者である凡人の私が立ち向かうためには、「局地戦」「一点集中」「差別化」を貫く必要があるということです。そこで、「名ばかり社労士」を払拭すべく、社会保険の分野では社内で一番詳しいと認められるまで勉強しようと決めました。
また、「仕事中心の生活」に変えることで、一点集中しようと考えました。普通は「得意分野に集中する」という意味なのかもしれませんが、私の場合は、これまで遊びに使っていた時間やお金を、仕事や勉強に費やすことにしたわけです。