脳科学にもとづいた「記憶管理システム」をネットで提供
動物の写真を見ながら英語名を覚えるコンテンツ。smart.fmではこんな学習コンテンツをユーザー自身が作成できる
smart.fmと聞いてピンとこない人でも、「昔の名前はiKnow!です」と言えば分かるかもしれない。もともとは「iKnow!」と呼ばれていたこのサイトは、2007年10月に日本人向けの英語学習サイトとしてスタートした。1年半の間に何度も改良を重ねながら、40万人以上の会員を有するサイトへと成長。09年3月には、英語だけでなく、あらゆる分野の情報を脳にインプットするための総合学習サイトへと進化し、それとともにサイト名を「smart.fm」に変えた。
smart.fmには、TOEIC対策や旅行英語を始めとした英語コンテンツのほか、星座の種類や日本の歴代首相、道路標識など学習コンテンツが豊富に用意されていて、パソコンやケータイでいつでもどこでも記憶学習ができるようになっている。だが、最大のセールスポイントはコンテンツの質や量ではなく、脳科学や認知心理学の研究成果をもとに開発された「記憶の管理システム」にある。
「我々の勝負どころは、ブレイン・マネージメント(脳の管理)。『何を勉強したいのか決めたら、あとはおまかせください』というわけ。その人の学習スタイルや脳の動き方にあわせて、もっとも効率的に記憶できるように脳をオンラインで管理するんだ」
アンドリューとともにセレゴを2000年に創業した社長のエリック・ヤング(42)はそう事業のコンセプトを説明する。大手投資銀行出身の彼は、アメリカ人の父と日本人の母の間に生まれ、アメリカとインドネシア、日本で育ったという国際的なバックボーンを持つ。