会社である程度のボジションになると、自分の仕事を遂行するだけでなく、部下や後輩を「育てる」という役割を担わされるようになります。しかし人を育てることほど難しいものはありません。Q&Aサイトの「教えて!goo」にこんな相談が掲載されました。
「仕事が遅い後輩の指導について悩んでおります」
「どうすれば素早い仕事をして貰えるでしょうか」
研究開発の仕事に従事するpupurunさん(男性)は、課長から後輩の男性社員の教育を部分的にまかされることになりました。その後輩は会話から察するに賢いように思われますが、頼んだ仕事をきちんと遂行してくれません。
1日でできる分量を考えて3つの仕事を与えても1つしか完成しない、といった具合です。どうも仕事のやり方に問題があるようで、おしゃべりをしたり、ブラブラしていたり、頼んでいない優先順位の低い仕事をやっていたり……
「彼は配属6ヶ月目なので、一般的な新人はこんなものなのかな(自分も新人の時には課長に散々怒られましたので)、と思いつつも、なにか仕事に対する誠意が足りない気がします。いつも自分が仕事の進め方のお手本を見せているのですが、理解して貰えていないようです」
というpupurunさん。「この後輩はまだ仕事の厳しさが分かっていない」と考えているのですが、どのようにすれば良いのか分からず、悩んでいます。そこで、Q&Aサイトで質問することにしました。
「社歴から自分と同じレベルを求めるのは酷であるとは思っていますが、どうすれば素早い仕事をして貰えるでしょうか。また、彼の気持ちが真面目になれば早く仕事が出来るようになるものでしょうか?」
「時間」と「報告」という2つの枠をはめてしまう
この質問に対して、2番目に投稿したgoojunneさんの回答は単純明快です。
「時間を区切って(たとえば1時間毎)、その都度に、仕事がどこまで進んだか報告させる。これに尽きると思います」
つまり、「時間」と「報告」という2つの枠をはめることによって、新人社員に「仕事の型」を身につけさせようということでしょう。同様の意見はほかにもありました。
「まず仕事を渡すときに、『○時までに仕上げて』と言う。○時までに会社がそれを必要としているのだから、社員はそれに従うべきです・・・それから週毎、あるいは毎日でもいいですが、報告書を提出させてみてはいかがでしょうか」(minori007さん)
また、この新人社員に対する態度が甘すぎるという指摘もありました。
「彼(後輩)になめられてませんか?」
「彼に見せるべきは、お手本より厳しさ」
というgotchamaさんです。そして、後輩になめられないために、「やるべきこと」や「仕事の期限」について後輩の口から言わせ、途中経過をこまめに報告させるのがよいとアドバイスしています。
「よくできていた場合、必ず褒める」のがコツ
一方、後輩を育てるには、厳しく接するよりも、褒めて伸ばすほうがいいという声もありました。
「(仕事は)一気に渡すのではなく、先ず、午前中に終わらせられる仕事を一つ渡し、その時に必ず、一言"必ず午前中に終わらせるように!"。少し持ち上げる意味で"君の能力だったらできるよ!"
一つが終わったら、残りの二つの仕事を頼む 午前中と同じように"今日中に頼む!"
そして、中身を見ながら よくできていた場合、必ず褒める。この繰り返しです」(mi-nilyannさん)
人材を育てるというのは難しいもので、いくつものバリエーションがありえるでしょう。一ついえることは、こんなにたくさんの先輩が知恵を絞ってくれて、この後輩くんは幸せ者だということでしょうか。