「デスクを見れば、仕事ができるかどうかが分かる」と言われます。大事な書類をすぐに出せるようにしておくことで、周囲の印象がアップします。世に出ている仕事効率術は、整理整頓から始まります。凡人でも、心がけ次第でできることなので、ぜひ習慣化してほしいと思います。
案件ごとにファイルし、不要なものは「捨てる」
書類を保管するファイルBOX。案件が一区切りしたら、ファイルにとじてキャビネットに格納します。
上司に「あの件、どうなった?」と言われて、すぐに必要書類を取り出すことができますか。ゴソゴソ探していると印象が悪いし、書類探しに毎日3分も掛けていれば、年間で少なく見積もっても600分、10時間以上を費やすことになってしまいます。
私は入社当時、整理整頓が苦手で、必要な書類が見つからなくなることが多くありました。大事な書類を無くしてしまい、先輩に叱られたこともあります。いま思えば、これが「仕事が遅い理由」の一つだったのだと思います。その後、このままではいけないと思い、書類を案件ごとにファイルし、重要度で並べて保管するようにしています。
任される仕事が増えると、扱う書類が増えてきます。書類を受け取ったら、すぐに整理しておけば問題はないのですが、仕事に集中しているとおろそかになることもあります。そういう人は、定期的に整理整頓の時間を設けるようにしてください。
仕事がデキる人は、使用頻度の低い書類を思い切って捨てています。ただでさえ仕事が多いのに、すべて保管していたら膨大な量になってしまうからです。スキャナーでデータ化する方法もありますが、作業の時間が掛かるので原則「捨てる」方向で検討すべきです。
自己管理ができるヤツと「上司の印象」がアップする
ちなみに私は、進行中の案件については、紙製のファイルBOXを使って保管しています。この中に案件ごとの書類をまとめて保管し、案件が終了したら重要な書類だけを薄手のファイルに移して、残りを廃棄します。
整理整頓が身につくと「仕事に対する姿勢」も変わります。きれいなデスクに向かうと、何から手を付けていいのか迷うことなく、すぐに仕事に着手でき、スピードも上がります。一方、どこに何があるのか分からない状態では、それだけで仕事に追われている気分になって、着手に時間が掛かります。
整理整頓には「周囲からのイメージアップ」という意外な効果もあります。上司から求められたときに、必要書類がパッと出せれば、「おお、自己管理ができるヤツだな」と見られます。「いつも机の上がキレイですね」と言われるようになれば、それは周囲にキチンとした印象を与えていることになるでしょう。
定期的に書類を確認し、再整理する作業は、自分が関わっている仕事を俯瞰し、進め方などを反省する機会にもなります。重要書類をすばやく出せるように整理しながら、仕事をする環境がキレイになり、頭の中も整頓されるのですから、一石三鳥です。
野崎大輔