自分が参画して決めたルールは守るようになる
このような「常識」のギャップは、転職組だけでなく若手の社員の中にも存在します。それが上司から若手が「非常識」と見える理由です。これを理解せずに頭ごなしに叱っても、シュガー社員予備軍の「職場に対する不満」を溜め込むだけです。
「ダメなら最初に言って欲しい。こっちはそれが当たり前だと思っていたんだから・・・」と開き直った態度をされれば、確かに気に障るものですが、ここは「新たな職場のルール」を作って今後に備えておきましょう。
決まりばかり増えても非効率ですので、ルールは判断に迷う部分から決めます。また、会社の都合ばかりを押し付けても、合理的なルールになりませんし、若手などから「私たちが不利になるように作っている」と反発を受けます。
そこで、どう見ても常識はずれのシュガー社員予備軍を、最初から新しいルール作りに参加させてみるのもよいかもしれません。私用メールの良し悪し、タイムカード打刻のタイミング、遅刻や欠勤の連絡方法など、なぜそのようなルールとすべきなのか、別の方法ではなぜ問題があるのかを考えさせます。自分で考えれば納得できますし、自分が参画して決めたルールは守るようになります。
最終的には社長や所属長の承認が必要ですが、検討の結果「当日の欠勤は上司に電話すべきだが、遅刻ならメールでOK」というところに落ち着くかもしれません。ルール作りの過程で、自分たちが何を大切にしようとしているか、職場の信条(クレド)がはっきりし、それが浸透して細かいルールなど決めなくても判断に迷わなくなるのが理想でしょう。
田北百樹子