結婚できない男女の「壁」をなくすには「流動化」が必要
実際、僕の周囲にも、入社以来十数年、職場が100%男だらけだという人間がゴロゴロいる。
「おまえ、もう30過ぎたんだから早く結婚したらどうだ」と心配する上司たちは、みな社内結婚。一方、自分は婚活しようにも、毎晩21時まで残業で余裕が無い・・・。
その一方で、女性の多い職場というのもちゃんとあって、そういう場では女性側が出会いの少なさを嘆いている。当然だろう。孤独に缶詰になっている男子がいるということは、それだけ同じ境遇の女子もいるということだ。
考えてみれば不思議な話だ。所帯を持ちたいもん同士、一方は社内に閉じ込められ、一方は締め出され、お互い出会いの少なさを嘆いているのだから。
両者を隔てる壁を取り払うには、いつも言っているように流動化しかない。でも、そもそも、そういう壁の存在に気づいていない人が多いのではないか。
「なんでうちの職場は男しかいないんだろう」とか「どうして女性は総合職になれないの?」とか、そういった疑問を感じているという人は、一度その理由を考えてみてはどうだろう。誰もが自分の問題として向き合うことこそ、解決への最大の近道なのだ。
城 繁幸