30代の男女はなぜ結婚できないのか?

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結婚できない男女の「壁」をなくすには「流動化」が必要

   実際、僕の周囲にも、入社以来十数年、職場が100%男だらけだという人間がゴロゴロいる。

   「おまえ、もう30過ぎたんだから早く結婚したらどうだ」と心配する上司たちは、みな社内結婚。一方、自分は婚活しようにも、毎晩21時まで残業で余裕が無い・・・。

   その一方で、女性の多い職場というのもちゃんとあって、そういう場では女性側が出会いの少なさを嘆いている。当然だろう。孤独に缶詰になっている男子がいるということは、それだけ同じ境遇の女子もいるということだ。

   考えてみれば不思議な話だ。所帯を持ちたいもん同士、一方は社内に閉じ込められ、一方は締め出され、お互い出会いの少なさを嘆いているのだから。

   両者を隔てる壁を取り払うには、いつも言っているように流動化しかない。でも、そもそも、そういう壁の存在に気づいていない人が多いのではないか。

   「なんでうちの職場は男しかいないんだろう」とか「どうして女性は総合職になれないの?」とか、そういった疑問を感じているという人は、一度その理由を考えてみてはどうだろう。誰もが自分の問題として向き合うことこそ、解決への最大の近道なのだ。

城 繁幸

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人事コンサルティング「Joe's Labo」代表。1973年生まれ。東京大学法学部卒業後、富士通入社。2004年独立。人事制度、採用等の各種雇用問題において、「若者の視点」を取り入れたユニークな意見を各種経済誌やメディアで発信し続けている。06年に出版した『若者はなぜ3年で辞めるのか?』は2、30代ビジネスパーソンの強い支持を受け、40万部を超えるベストセラーに。08年発売の続編『3年で辞めた若者はどこへ行ったのか-アウトサイダーの時代』も15万部を越えるヒット。ブログ:Joe's Labo
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