「ロスジェネ」のデモ、誰にアピールすべきか?

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   昨年(2008年)10月、麻生邸を見に行って騒動になった人たちが、日曜日(3月8日)に再び反政府デモを行ったらしい。“反貧困”や“ロスジェネ”をテーマに掲げて活動中のグループだ。今度は届出を済ませて、完全に合法的にしたそうだ。

   基本的にはいかなる形であれ、行動に移すのは良いことだと思う。そういう部分が日本に足りないのは事実だし、問題を世間にアピールするメリットもあるのだろう。

   ただ、肝心なのはアピールの中身である。正直に言うと、デモの相手がちょっと違うんじゃない?という違和感を持ってしまった。

正しいデモ相手は連合や社民党だ

   麻生さん(別に小沢さん鳩山さんでもいいが)は確かに金持ちだが、昔から金を持っているわけで、派遣切りやワーキングプアとは何の関係もない。「金持ち=悪」というのは共産主義ならともかく、少なくとも現代日本では成立しないロジックだ。

   きっとこういったデモに参加される方は、日々正業に精を出され、忙しい合間を縫って活動をされている真面目で健全な一市民だろう。そういった方の余暇を空振りで終わらせるわけにはいかない。ということで、今回は僕が「正しいデモ相手」をコンサルしてあげよう。

 1.連合

   言わずと知れた既得権集団、彼らの賃下げリストラ回避のために、就職氷河期や非正規雇用が拡大した事実は、党の連合会長自身も認めている。とりあえずデモするのなら、一番のオススメスポットは連合本部のある総評会館だ。

 2.社民党

   その連合にぴったりはりつく金魚の糞、社民党も外せない。しょっちゅう「派遣法改正で格差が拡大し~」と言ってるが、90年代、自分たちが与党にいる間に改正作業を進めていた事実は綺麗に忘れてしまったらしい。悪びれもせず、いまだに人材市場流動化に反対し続けているんだから救いようがない。無駄にでかい本部ビルは格好のデモスポットだ。

   番外編としては、貧困ネタで大儲けのモリタクもいいかもしれない。テレビで適当なこといって議論の足引っ張るだけで今の地位を掴んだわけだから、“ロスジェネ”の敵と言ってもいい。都内にビルを買おうとしているらしいから、将来のデモスポット候補としてオススメしたい。

人事コンサルティング「Joe's Labo」代表。1973年生まれ。東京大学法学部卒業後、富士通入社。2004年独立。人事制度、採用等の各種雇用問題において、「若者の視点」を取り入れたユニークな意見を各種経済誌やメディアで発信し続けている。06年に出版した『若者はなぜ3年で辞めるのか?』は2、30代ビジネスパーソンの強い支持を受け、40万部を超えるベストセラーに。08年発売の続編『3年で辞めた若者はどこへ行ったのか-アウトサイダーの時代』も15万部を越えるヒット。ブログ:Joe's Labo
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