<できコツ12>「雑用」にどう取り組むかで将来が変わる

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雑用経験は「将来のリーダー」にとって欠かせない

    部署内で誰かが忙しそうにしていたら、自分から進んで雑用を引き受けましょう。雑用であれば、凡人にでもすぐできるはずです。「こんな仕事もあるのか」と新たな気づきを得られるでしょうし、部署内の仕事を把握するには効果的です。

    一緒に仕事をすることで、人とコミュニケーションが生まれ、いつかあなたが困った時には助けてくれるかもしれません。仕事は一人でできることは、たかがしれています。相互扶助の精神で、お互い助け合っていきましょう。このようなスタンスでいると、あなたの味方が増えて仕事もやりやすくなります。

    『クビ!論』で有名な梅森浩一氏は、著書『ボスと上司』の中で雑用――彼の言葉でいうと「クソな仕事」――の効果を、次のように述べています。

「あなたのことを本当に一人前にしようとしている「上司」なら、かならず「クソな仕事(汚い表現ですがご勘弁ください)」をさせるはずです。なぜなら、…仕事というのは実際にやってみればなんのことはない、その99パーセントがクソな仕事の積み重ねですから、将来人の上に立つリーダーのあなたが、そのことを知らずしてちゃんと会社(組織)を引っぱることなど不可能だからです」

    このように、雑用経験は、将来のリーダーにとって必要なことです。部下の仕事が分からないと指導もできませんし、部門の仕事も管理できません。突出したスキルのない凡人は、雑用を積み上げていってこそ大きな仕事にありつけることを念頭におき、昇進・昇格する手段と考えるのもいいかもしれません。そういえば天下人・豊臣秀吉も、織田信長の草履取りから出世したのではなかったでしょうか。

野崎大輔

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野崎大輔(のざき・だいすけ)
フリーター、上場企業の人事部勤務などを経て、2008年8月独立。「企業を活性化させるチェンジ・エージェント」を掲げ、東京・四谷で人事コンサルタントとして活動中。野崎人事労務管理事務所代表、特定社会保険労務士。mixiでコミュニティ「できるヤツと思わせる20のコツ」を運営。09年4月からJ-CASTで「ヨソでは言えない社内トラブル」を共同執筆。
「クビ!」論。 (朝日文庫)
「クビ!」論。 (朝日文庫)梅森 浩一

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