<できコツ9>「ポジティブ・シンキング人間」はトクをする

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成し遂げようとする意欲は「開き直り」から

   それでは、ポジティブ・シンキングを自分のものにするためには、どうすれば良いのでしょうか。私は以前、仕事に対して意欲もなく、消極的な男でしたが、ある日を境に変わりました。そのきっかけのひとつは「開き直り」だったと思います。

   私は、前の会社に入社するまで大したスキルも身につけておらず、仕事はほとんど未経験のものばかりでした。入社当初は慣れない仕事に時間がかかり、本当に憂鬱な日が続きました。しかし、あるとき「開き直り」の境地に達しました。

「いまできないのは仕方がない。これからは、自分を広げる経験をするのだ」

   それまでは「なんでできないんだろう」「こんなことやりたくない」と気に病んでいましたが、「これまでやったことがないんだから、最初はできなくて当たり前だ」と考えを切り替えられるようになりました。そして、それを繰り返すうちに「自分の手に負えない問題は起こらないものだ」と学習しました。

   ある時、自分の提案が会議で承認されて、取締役から主担当を任命されました。自分が言い出したこととはいえ実現できる見通しもなく、社内で初の試みなので相談する人もいません。正直「これはピンチだ」と困ってしまいました。

   しかし、「自分の手に負えない問題は起こらない」という言葉を思い出し、喜んで引き受けるべきだと考えを変えました。上司からも「本当に大丈夫か?」と心配されましたが、「自分にとってチャンスですから、頑張りますよ!」と強がってみました。

野崎大輔(のざき・だいすけ)
フリーター、上場企業の人事部勤務などを経て、2008年8月独立。「企業を活性化させるチェンジ・エージェント」を掲げ、東京・四谷で人事コンサルタントとして活動中。野崎人事労務管理事務所代表、特定社会保険労務士。mixiでコミュニティ「できるヤツと思わせる20のコツ」を運営。09年4月からJ-CASTで「ヨソでは言えない社内トラブル」を共同執筆。
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