物事を後ろ向きに考えても、成果は出ない。「ポジティブ・シンキング」が大切だ――。頭では分かっていても、なかなかできるものではありません。でも、前向きな姿勢を見せる人には、チャンスが訪れるものなのです。凡人は開き直って、粘り強くいきましょう。
ポジティブは「粘り強さ」や「責任感」にも通じる
人事評価シートに「困難な状況においても粘り強く仕事を進める」という項目のある職場は多い
「ポジティブ・シンキング」とは、一般に「どんな状況でも物事を前向きに、積極的に考える」という意味で使われています。「それって問題が見えてないバカじゃないか」「仕事ができればネガティブでも関係ない」と言う人もいるでしょうが、ポジティブだから重要な仕事を与えられる、という側面もあります。
ポジティブ・シンキングには、失敗や困難にめげずに仕事を進める「粘り強さ」や、自分の役割を認識してベストを尽くす「責任感」に通じる要素があります。日ごろから明るく前向きに仕事している姿を見れば、過去の実績や能力を少し度外視しても、熱意や可能性に賭けてみようか、と周囲に思わせることができるのです。
また、ポジティブ・シンキングができる人は、他の従業員とのコミュニケーションを上手に取ることができます。メンバーと励まし合ったり、他人の失敗をフォローし合ったりできる人は、組織やプロジェクトで重宝されます。
しかも、最近の会社の人事評価では、勤務姿勢の比重を高める動きがあります。これは、会社が成果主義の問題点を修正するために、チームワークを重視し始めていることに関係があります。
「ネガティブ・シンキング」な勤務態度が悪いとは言い切れませんが、ポジティブで周囲を明るくし、粘り強く仕事をする人は「できるヤツ」と歓迎されるものです。私も人事の立場で、そのような人たちを多く見てきました。